3. 豪ドル/円、短期は強気を維持(2016年10月第三週）

豪ドル/円、短期は強気を維持(2016年10月第三週）

20日に発表された9月の雇用統計は失業率が5.6％と前月比横ばいでしたが、就業者数が▼9,800人となり、事前予想の+15,000人を大きく下回りました。

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豪ドル/円、短期は強気を維持(2016年10月第三週）

豪ドル/円、短期は強気を維持。中・長期は豪ドル弱気の流れ。

20日に発表された9月の雇用統計は失業率が5.6％と前月比横ばいでしたが、就業者数が▼9,800人となり、事前予想の+15,000人を大きく下回りました。これを受けてオーストラリアドルは対円、対ドルで小反落していますが、足元の経済情勢が大きく変わるほどの材料にもなっておらず、豪ドルの下げも限定的となっています。国内経済は好調な内需や住宅投資関連の需要に支えられて緩やかな拡大基調を維持しており、また、輸出についても鉱山関連の伸び悩みに歯止めがかかった状態にあります。オーストラリア中銀は引き続き政策金利を現在の1.5％に据え置き、暫くは経済動向を注視する構えを示しています。

チャートを見ると、日足は9/15に付けた75.97を直近安値として下値を切り上げる流れを維持しています。また、78円超えを見たところから新たな上昇トレンド形成の動きに入っており短期トレンドは豪ドル強気の流れを維持しています。21日移動平均線も78.13に位置しており短期トレンドをサポートしていますが、一方で、200日線が80.20にあり、これまでも200日線を上抜け切れずに何度もぶつかって反落に転じていることや、80〜82円ゾーンに中・長期的な上値抵抗が散在していることから、これらを上抜け切れない可能性にも注意が必要でしょう。日足の上値抵抗は80.10-20に、下値抵抗は78.70-80にあります。短期トレンドは78円割れを見た場合はニュートラルな状態に戻しますが、77円割れの越週とならない限りニュートラルな状態を保ちます。

一方週足は、4週連続陽線引けとなり下値を切り上げる流れを変えていません。今週も上値余地を探る動きが先行しており、引き続き短期トレンドは強い状態を維持しています。現状は、79.13に位置している31週移動平均線を若干上抜けた位置で推移していますが、個々の足が強い上昇エネルギーを持ったものではないので、“ダマシ”となる可能性にも注意が必要でしょう。81円超えで越週した場合は、上値余地がもう一段拡がり易くなりますが、この場合でも82.00〜82.50ゾーンの上値抵抗が厚く簡単には上抜けないでしょう。週足の上値抵抗は80.90-00に、下値抵抗は77.80-90にあります。また、31週移動平均線は79.13にあり若干上抜けていますが、“ダマシ”の範囲内です。また、62週線は82.31にあり、中・長期的な上値抵抗として働いています。

　　　　　　　　　　　　　豪ドル/円【週足】

　　　　　　　　　　　　　豪ドル/円【週足】

（10/19現在31週移動平均線は79.13に、62週線も82.31にあり、中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れ）

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