NZ/円、短期は下値リスクを残した状態。85円台で終えれば“強気”に変化。
2/21に発表された10-12月期NZ生産者物価指数は前期比+0.9%(前期+1.6%)に低下しましたが、為替相場には影響ありませんでした。翌22日、NZ準備銀行は政策金利(オフィシャル・キャッシュレート)を市場の予想通り0.5%引き上げ4.75%に決定しました。声明では「インフレターゲット回帰を確実にさせるため、金融状況をさらに引き締め続ける必要があることに同意」「インフレを巡るリスクは依然として上方に偏っているものの、11月の声明以降は幾分緩やかになっている」「0.50%と0.75%の利上げを議論した」など、前回と変わらず引き締め姿勢を維持するとの内容でした。これを受けて、NZドルは対ドル、対円で買いが優勢となりましたが、サイクロンの被害による経済への悪影響の懸念や、アメリカの利上げ継続観測からドル全面高の展開の中、対米ドルで弱含み、対円でも上値余地が限られる展開となっています。
チャートを見ると、日足は昨年12月につけた88.17を基点として上値を切り下げて来た流れから若干上抜けた位置をキープしており、上値トライの可能性に繋げていますが、84.40-50の強い上値抵抗にもぶつかっており、下値リスクを残した状態にあります。日足の下値抵抗が83.10-20,82.40-50にありますが、全て下抜けて終えた場合は下値リスクが点灯、82円割れで越週した場合は中期トレンドも変化します。逆に84.40-50の抵抗を上抜けて終えた場合は、下値リスクがやや後退、85円台を回復して終えた場合は“強気”に変化して一段の上昇に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は84.40-50,84.80-90,85.10-20にあります。21日移動平均線は83.74にありこれを挟んで上下動を繰り返していますが、120日、200日移動平均線は84.54と84.63に位置しており、これらを上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態です。
一方直近の週足は、寄付き安値の陽線引けとなり上値余地を探る動きに繋げていますが、84.40-50、85.00-10の抵抗を上抜けておらず、85円台にしっかり乗せて越週するまでは下値リスクを残した状態です。また週足の下値抵抗が83.00-10,82.50-60にありますが、82.50以下で越週した場合は下値リスクが点灯、82円を割り込んで越週した場合は2020年3月につけた59.51を基点とする中期的なサポートラインを下抜けて、新たな下落リスクが生じます。週足ベースで見た上値抵抗は84.40-50,85.00-10,86.00-10に、下値抵抗は前述の83.00-10,82.50-60と81.50-60,80.50-60にあります。31週移動平均線は84.48にあり強い上値抵抗として働いていますが、62週線は83.08にあり、短期的な下値抵抗として働いています。
2/23現在、31週移動平均線は84.48にありこの下に入り込んで下値リスクがやや高い状態にあるが、62週線は83.08で下値をサポート中。
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