ドル上昇一服か、NY休場もあり小動き予想
〇本日のドル円、134円半ばまで上昇するも続かず、目先高値をつけたのち反転
〇NY休場も影響し商いも薄いなかドルの下値堅く、16時現在は134.15前後で推移
〇22日FOMC議事録要旨公開、24日の日銀正副総裁候補3氏の所信聴取と質疑を注視
〇先週高値135.12が目先の抵抗、抜ければ移動平均90日線や200日線が位置する136円後半が視界内
〇サポートは足もと132円前後までレベルを切り下げている一目均衡表の先行帯の雲の下限
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.60-134.60
<< 東京市場の動き >>
週明け20日の東京市場はドルが小安い。しかし、下値はジワリと堅くなりつつあるようで、134円をしっかり割り込むことは出来なかった。
先週末、G7外相会議が開催され、強力なウクライナ支援継続で一致。また。それ以外でも2国間協議などが相次ぎ開催されるなか、北朝鮮が18日に続き本日早朝にも弾道ミサイルを発射し、一部で物議を醸していた。
そうした状況下、ドル/円は134.10-15円で寄り付いたのち当初はドル買い先行。134円半ばまで上昇したものの続かず。目先高値を付けたのちは反転し、一時は134円割れもワンタッチ。しかし、本日はNY休場も影響したのか商いも薄いなかドルの下値も堅く、16時現在では134.15円前後で推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「北朝鮮情勢」と「米中関係」について。
前者は、北朝鮮は週末18日の午後に弾道ミサイルを発射。来月実施される米韓軍事演習に対する警告だと指摘されている。それに対し、米韓あるいは日米が19日、北朝鮮をけん制する意味も込め共同訓練を実施したが、北朝鮮はそちらにも反発。本20日の早朝に報復と思しきミサイル発射が再び観測されていた。またミサイル発射後、朝鮮中央通信を通じて金与正・朝鮮労働党副部長が「敵対行為には圧倒的対応」、「太平洋を我々の射撃場として活用する頻度は米軍の行動にかかっている」−−などとする談話を発表していたようだ。なお、18日と20日の北朝鮮の動きを受け、岸田首相は国連安保理に緊急会合の招集を要請していると明らかにした。近く召集される可能性もある。
対して後者は、訪問先のドイツでブリンケン米国務長官が、中国外交担当トップの王氏と会談を実施。ブリンケン氏は中国がロシアのウクライナ侵攻で物的支援を提供しないよう警告したという。また、いわゆる「偵察気球」についても議論し、二度とあってはならないと中国側に伝えたとされるが、王氏から謝罪はなかったばかりか、「気球問題は米側が解決をするべき」といった発言が聞かれたと伝えられていた。一方、それとは別にチェイス国防副次官補(中国担当)が週末に訪台、対中防衛を協議したようだ。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場は先週末のNY時間に一時135円台を示現。しかし以降はやや冴えずに、本日東京時間には134円を下回る局面も観測されていた。ドルの上値トライが失敗したとまでは言わないものの、先週末の135.12円が目先のドル高値となった感も否めず、上値の重い状況がしばらく続く可能性もある。
依然として日米金融政策が注目を集めるなか、今週ということでは22日のFOMC議事録要旨公開そして24日の日銀正副総裁候補3氏の所信聴取と質疑を注視している向きが多い。なかでも、とくに後者への関心が高く、「政策修正の可能性が示唆されるか否か」がひとつのポイントになりそうだ。また、今週はなかなか重要な米経済指標の発表も相次ぐが、本日だけに限ればNYが休場となることもあり材料少なく、動きにくそうな雰囲気だ。
テクニカルに見た場合、ドル/円は再び上昇傾向をたどりはじめた移動平均の21日線をサポートに右肩上がり。135円台まで値を上げたが、その後は調整売りに押されている。先週高値の135.12円が目先の抵抗で抜ければ移動平均の90日線や200日線が位置する136円後半が視界内に。それに対するドルのサポートは、足もと132円前後までレベルを切り下げている一目均衡表の先行帯の雲の下限となりそうだ。
本日はNY市場が休場となることもあり、米経済指標の発表はなし。予定されている範囲では米要人による講演などの発言機会もないようだ。ただ、欧州の市場はオープンしており、バイデン米大統領によるポーランド訪問などが予定されていることから、欧州関連のニュースそして欧州通貨主導の展開も。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.60-134.60円。ドル高・円安方向は本日東京高値の134円半ばが最初の抵抗。超えると135.12円が再び視界内に。
対するドル安・円高方向は、同じく東京安値の133.95円レベルをめぐる攻防に注目。ただ、下回っても底堅そうで大崩れは予想しにくい。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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