豪ドル/円、短期は下げ渋り。90円割れで終えると、短・中期ともに“弱気”に変化。
2/14に発表された米1月消費者物価指数(CPI)は前年同月比で+6.4%と事前予想の6.2%を上回り、また金融当局者のタカ派的な発言も相次いだことから、FRBの金融引き締めスタンスが長期化するとの見方が強まり、ドル全面高の展開となりました。また、2/16に発表された豪1月の雇用統計は失業率3.7%、新規雇用が▼1.51万人と事前予想の3.5%、+2.0万人を下回りました。さらに同日のNY市場で発表された、米卸売物価指数が前年同月比+6.0%と、市場予想を上回ったことから、ドル全面高の流れの中、豪ドルは対ドルで下落基調が継続、対円でもやや上値の重い展開となっています。
チャートを見ると、日足は12/20につけた87.03を直近安値として上下動を繰り返しながらも、下値を切り上げる流れを守っています。また、昨年9月につけた98.60を基点として上値を切り下げて来た流れからも上抜けた位置で推移しており、短期トレンドは“豪ドルやや強気”の流れを維持しています。但し、90.80以下で終えた場合は下値リスクが点灯、90円を割り込んで終えた場合は、短期トレンドが変化して88円方向への新たな下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は92.60-70,93.00-10,93.70-80に、下値抵抗は91.90-00,91.30-40,91.00-10にあります。21日移動平均線は91.57に位置しており、短期トレンドをサポート中ですが、120日、200日線は92.77と93.06に位置しており、短期的な上値抵抗として働いた状態です。
一方直近の週足は値幅の小さい陰線引けとなり小幅続落しましたが、昨年9月につけた98.60を基点として上値を切り下げて来た流れからは若干上抜けた位置を保っており、上値トライの可能性を残しています。また、2020年3月につけた59.91を基点とするサポートラインからは若干下抜けた位置で終えていますが、週足が92.20超えで越週すれば、このライン上に顔を出して、来週も上値トライの動きが期待できます。逆に、90円を割り込んで越週した場合は、両者を下抜けたことにより、下値余地が拡がり易くなります。さらに88円も割り込んで越週した場合は、85円方向への新たな下落リスクが生じます。今週の週足ベースで見た上値抵抗は、92.10-20,93.00-10に、下値抵抗は90.80-90,90.00-10にあります。31週移動平均線は92.90にあり上値を抑え込んでいますが、62週線は90.60にあり、下値抵抗として働いています。
2/16現在、31週移動平均線は92.90にあり、上値を抑え込んでいるが、62週線は90.60にあり下値抵抗として働いている。
オーダー/ポジション状況
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