ドル円134円台後半を堅調推移
17日午前の東京市場でドル円はほぼ一方向で上昇。朝方133.84レベルで取引の始まったドル円は、序盤に134円台を回復した後もじりじりと値を上げる展開となりました。時間外の米10年債利回りが昨晩の米市場での高値を超えて上昇し、一時3.89%台をつけたことも支援材料となり、ドル円は一時134.69の高値をつけ、東京時間正午現在も134.58レベルの高値圏で取引されています。
日経平均株価は、昨晩米国市場で米国の金融引き締め長期化懸念から米主要株価指数が大きく下げた流れを受け売りが先行、下げ幅は一時200円を超えました。その後は円安進行に伴い、自動車関連等輸出銘柄に買い戻しも入り下げ幅を縮め、159円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では発表された1月の米生産者物価指数(PPI)が消費者物価指数(CPI)に続いて予想を超える上昇となったことや、複数のFRB関係者が次回FOMCでの0.5%の利上げの可能性に言及したことで米長期金利が上昇。ドル円も一時134.46の高値をつけました。その後引けにかけてはやや値を崩し、134円近辺でアジア時間を迎えています。
テクニカルにはドル円は、一目均衡表の「雲」の中での推移が継続。昨日まで4営業日連続で下値、上値を切り上げる底堅い動きとなっています。一方で現状の水準で推移すると本日90日移動平均線が200日移動平均線をデッドクロスする見込みで、ややドル円の頭を重くしそうです。当面のターゲットは1/6の年初来高値134.77。その水準を抜けると136.75レベルを下降中の90日線までの上値余地が広がりそうです。
1月の米、CPI、PPIがいずれも強い結果となったことで、米国の早期利上げ打ち止め観測が大きく後退する一方で、日銀の次期総裁に植田氏が就任する見込みとなり、現状の日本の金融緩和策の急激な方向転換の可能性が薄れたため、ドル円は、ドル買い、円売り双方の要因から上昇を続けています。これらの動きに反する新たな材料が出てこない限りは、上記材料を消化しきったと市場が判断するまでは、ドル円の緩やかな上昇が続きそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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