米経済指標注意、ドルはさらに続伸も(2/16夕)

16日の東京市場はレンジ取引。134円挟み、50ポイント強のなかで一進一退をたどっている。

米経済指標注意、ドルはさらに続伸も(2/16夕)

米経済指標注意、ドルはさらに続伸も

〇本日のドル円、積極的な売買なく134円を挟んだ一進一退に終始
〇衆院の議員運営委員会、植田総裁候補の所信聴取を24日午前9時30分に開始することで合意
〇本日は米経済指標として1月生産者物価指数や新規失業保険申請件数など発表予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.10-134.40
〇ドル高方向は昨日高値134.36が目先の抵抗、超えれば年初来高値134.78が視界内に
〇ドル安方向は東京安値を含めた133円半ば前後が最初のサポート

<< 東京市場の動き >>

16日の東京市場はレンジ取引。134円挟み、50ポイント強のなかで一進一退をたどっている。

ドル/円は134.10円レベルで寄り付いたものの、積極的な売買は観測されず。金利や株価の動きをにらみつつ、134円を挟んだ一進一退に終始している。16時現在では133.95-00円で推移し、欧米市場を迎えていた。
そうしたなか、発表された1月の豪雇用統計が予想外の悪化。とくに雇用者数はプラス予想に対し、マイナスの数値となったことが嫌気されると一時豪ドルが急落をたどっている。しかし結局は「行って来い」。対円でいえば92.50円→92.00円→92.75円といったなかなか激しい上下動だった。

一方、材料的に注視されていたものは「偵察気球問題」と「日本の金融政策」について。
前者は、いわゆる「偵察気球」問題はいまだとどまることを知らず。中国外務省はこれまで明らかにしてこなかった米気球の飛来について、「高高度気球が新疆ウイグル自治区とチベット自治区の上空を飛行した」と発表している。それに対して、米国は米紙WPが「バイデン大統領が『偵察気球』問題について16日に演説行う」と報じ、思惑を呼んでいたようだ。なお、「偵察気球」問題はさらに広がりを見せ、米中以外の地域でも問題視されはじめた。たとえばウクライナは、キーウ上空でロシア製とみられる6個の気球を目撃し、大部分が撃墜されたと発表。そのほかルーマニアやモルドバでも不審な飛行物体が観測されていたもよう。

対して後者は、次期日銀総裁候補の植田氏について、ブルームバーグが「早期のイールドカーブコントロール(長短金利操作)の撤廃または修正に踏み切る一方で、マイナス金利政策の解除には消極的」といった見方を伝えるなか、有力欧米紙WSJも「一夜にして金融政策が激変することを期待すべきではない」と過度の政策変更観測にクギを刺していた。そうしたなか、衆院の議員運営委員会は、植田総裁候補の所信聴取を24日午前9時30分開始することで合意したと発表している。続けて同日午後に、副総裁候補の氷見野氏と内田氏の所信聴取と質疑を行う予定だという。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は、昨日さらに値を上げ134円台まで達してきた。1月6日の年初来高値134.78円が視界内に捉えられている。テクニカルにみても134円半ばから後半はテクニカルポイントにあたることで、まずはその攻防に注目だ。超えれば135円台乗せが現実味を増す反面、失敗に終われば一転してドルは反動安をたどる危険性もある。

日米金融政策に引き続き注目。日本の状況については前段で指摘したような環境下、米国についてもやや気になる動きが。発表された米消費者物価指数も良好で「早期利下げ」期待がさらに後退するなか、先日発表された「ブレイナードFRB副議長の退任」が別途思惑を呼んでいるようだ。ロイターは「急速な金融引き締めは望ましくない結果をもたらす恐れがあると警告を発してきた彼女が去ることで、FRBは利上げに邁進しやすくなる」などと伝えている。発表される米経済指標内容を踏まえ動静をしっかりと注視しておきたい。

テクニカルに見た場合、ドル/円は前日まだ曖昧だった一目均衡表の先行帯の雲の下限の上抜けを昨日しっかりと達成。これで日足は雲のなかへと入ってきた。ちなみに、雲の上限は139円台でかなりの上方向に位置しているが、今月末にかけて急速にレベルを切り下げてくる見込みだ。一連の動きのなかで、雲の下限だけでなく上限もこのあと超えていく可能性がまったくないとも言い切れない。「ダマシ」にも一応要注意だが、ドルの上値は正念場を迎えつつある。

本日は米経済指標として、1月の生産者物価指数や週間ベースの新規失業保険申請件数などが発表される予定。本日の指標も、今月以降続く良好な米経済指標となるのか否かにまずは注目だ。また、米地区連銀総裁などによる講演や、先で取り上げた「偵察気球」問題等に関するバイデン氏演説にも一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.10-134.40円。ドル高・円安方向は昨日高値134.36円が目先の抵抗。超えていくと年初来高値134.78円が視界内に。
対するドル安・円高方向は、東京安値を含めた133円半ば前後が最初のサポートか。下回ると、再び一目均衡表の先行帯の雲の下限が意識されそうだ。

米経済指標注意、ドルはさらに続伸も

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

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