ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、安値が7.51、高値が7.91 レベルと予想レンジより上下に若干レンジを広げての取引
〇火曜の日銀会合でドル円とともにクロス円も全般に円高の動きで下押し
〇その後ドル円が週末に向け緩やかに買い戻しが入った動きに沿ってランド円もじり高の動きに
〇対ドルでは、月曜のANCの大会が無事に終わったことでほぼ週を通してドル売り・ランド買いの動き
〇年内は大きな動きは見込みにくく引き続きドル円の動きに沿った動きとなりやすい
〇今週は7.50レベルをサポートに、7.90レベルをレジスタンスとする週とみる
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「ラマポーザ大統領の疑惑で急落する前の高値からのレジスタンスラインと急落後の安値の水平線に挟まれるレンジから、7.55レベルをサポートに、7.85レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.51レベル、高値が7.91 レベルと、予想レンジよりも上下に若干レンジを広げての取引となりました。
先週のランドは月曜には与党ANCの党大会でラマポーザ大統領が続投することが決まり前週高値と並ぶ水準まで買われたものの、既に与党ではラマポーザ大統領を信任する方向であったことから更なる上昇にまでは結び付きませんでした。そして火曜の日銀会合でイールドカーブコントロールの変動幅拡大という緩和縮小の第一歩となる決定がされたことで、ドル円とともにクロス円も全般に円高の動きとなり、ラマポーザ大統領の疑惑が出た際の安値を若干下回る水準にまで下押ししました。その後はドル円が週末に向けて緩やかに買い戻しが入った動きに沿ってランド円もじり高の動きとなりました。
先週のランドは対ドルではほぼ週を通してドル売り・ランド買いの動きとなっていましたが、これは不安材料のひとつであったANCの大会が無事に終わったことが大きかったと思われます。直近2週間のドル安・ランド高水準を下抜けラマポーザ大統領の疑惑が出る前のランド高水準に迫りましたが、ここからさらにランド高に動くかとなると、ベースにある地合いとしては米国の引き締めがまだ続くことは新興国通貨にとっては悪材料ですし、中国のゼロコロナ緩和後の感染爆発も貿易相手国として中国が輸出入とも一番の南アにとっては悪材料となってきます。
時期的にも年末年始で材料も乏しく動きが出にくくなってくるであろうことを考えると、年内は大きな動きは見込みにくいのですが、どちらかというと引き続きドル円の動きに沿った動きとなりやすいと言えるでしょう。
テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
先週のラインを引き直し、レジスタンスラインはラマポーザ大統領疑惑前の高値と先週高値を結び、サポートラインは先週安値の水平線を引いてあります(どちらもピンクのライン)。ただレジスタンス側があまりに接近していることを考えると、先週、先々週の高値の水平線(青)のほうが妥当に思えます。つまり先週の高値と安値(7.51〜7.91レベル)です。
今週は先週のレンジを参考に7.50レベルをサポートに、7.90レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
なお年明け2日はお休み、再開は9日からとなります。良い年をお迎えください。
注:ポイント要約は編集部
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