NZ/円、短期は“強気”を維持。上値抵抗にも注意。中期トレンドは“強気”。
15日に発表されたNZ7-9月期のGDPは前期比+2.0%、前年同期比で+6.4%と、市場予想の+0.9%、+5.4%を大きく上回りましたが、FOMCを控えており為替相場はこれには反応しませんでした。今週は年内最後の大きなイベントである米CPI(13日)とFOMC(14日)が注目材料でしたが、CPIが市場予想を下回ったことでインフレ懸念がやや後退、FOMCではFRBが予想通り0.5%の利上げを実施、パウエル議長の継続的な利上げが適切とのややタカ派的な見解や、23年のメンバーの金利予測も中央値が5.1%に引き上げられる一方で、2月の利上げ幅縮小の可能性に含みを持たせたことで、為替相場は上下しましたが、結果的にはドル金利が低下してドルの上値が抑えられました。しかし、15日のNY市場で発表された、11月の米小売売上高やNY連銀製造業景況指数が市場予想を大きく下回ったことから、アメリカの景気後退観測が強まり、株式市場が急落したことから、為替市場ではリスク回避のドル買いに繋がってドルが上昇、NZドルは対米ドルで反落、対円でも上値を抑えられる展開となっています。
チャートを見ると、日足は10/11につけた80.70を基点として下値を切り上げる流れを維持しており、短期トレンドの変化は認められませんが、12/13につけた88.17を直近高値として上値も若干切り下げており、88円台に乗せて終えるまでは上値余地も拡がり難い状態にあります。また、日足の下値抵抗が86.50-60にありますが、これを下抜けて終えた場合は下値リスクがやや高くなります。さらに、86円台を維持出来ずに終えた場合は短期トレンドが変化して下値余地が拡がり易くなります。日足の上値抵抗は87.70-80,88.10-20に、下値抵抗は86.90-00,86.50-60,86.00-10にあります。21日移動平均線は86.76にあり、値動きの中で若干下抜けて来ましたが“ダマシ”の範囲内です。また、12日、200日線は85.05,84.66に位置しており短・中期トレンドをサポートしています。
一方直近の週足は、寄付き安値の陽線引けとなり、下値を切り上げる流れを維持しています。今週も上値トライの動きが先行しましたが、上値トライに失敗して押し戻される展開となっています。週足ベースで見た上値抵抗が87.50-60にありますが、上抜けて越週すれば、強いトレンドを維持して再度88円超えトライの動きが強まり易くなります。逆に86円割れで越週した場合は下値リスクがやや高くなりますが、この場合でも82円を割り込んで越週しない限り、中期トレンドは大きく変化しません。週足ベースで見た上値抵抗は88.10-20,89.20-30に、下値抵抗は86.40-50,85.80-90,85.00-10にあります。31週、62週移動平均線は84.84と82.41にあり、中期トレンドをサポートしています。
12/15現在、31週移動平均線は84.84に、62週線は82.41にあり中期トレンドをサポート中。
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