シカゴポジション(CME)365
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年12月13日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週の上記4通貨のシカゴポジションはまちまちでしたが、全般的に小動きで、これまでの相場観を踏襲しています。
まず豪ドルですが、3,000枚弱ショートを減らしました。直近の最大は10月25日締日(終値0.6394)の51,000枚のネットショートでしたが、7週間で14,000枚弱のポジションを縮小しています。13日締日は0.6853ですから、この7週間はあまり上手いディールとはなっていない様です。まだネット37,000枚のショートをキープしているので、2023年開始も豪ドル先安でいく可能性高いと思います。NZドルは約1,000枚のショート増になりました。両建てで総枚数を7,800枚増とし、今年2月の総枚数59,000枚に次ぐ47,000枚弱です。この時はその後の3週間でロングのみを手仕舞いしてショート積み上げ、その後のNZドル高で損切りしています。今回もショート積み上げ開始時点が11月8日締日の0.5954でしたので、既に400ピップス以上のNZドル高ですので、同じパターンになるかもしれませんし、更に戻り売りしてくる可能性もあります。豪ドル同様にここ1〜2ヶ月間のオセアニア通貨のディールはここまで苦戦中です。
円は総枚数も減らし、ショートも12,800枚減少しています。6日締日終値が137円00銭、13日が135円59銭ですので、10月下旬にドル高値を付けた後は様子見を決め込んでいます。目安のネット5万枚はキープしているので、まだ先行きドル高観を維持していますが、今週以降も、ショート再積み増し始めた8月9日の締日終値135円05銭、そして直近底値の133円63銭の2つのポイントを下回った時に押し目買いするのかを注目します。ユーロは12月6日までの3週間レンジが1.0223〜1.0595、先週締日までの1週間レンジは1.0443〜1.0695で、順調にユーロ高となりましたが、シカゴポジションは全く動意なしで、このままユーロ先高ながら、大きなユーロ高をみていない形で2023年を迎えると思います。
先週のシカゴは、ロング3,400枚増、ショート4,400枚増となり、ネットショートは1,000枚増ですが、総枚数で7,800枚増となり、シカゴは攻めてきました。丁度13日締日に高値の0.6515を付けて、0.6320まで大幅下落となり、先週のシカゴはNZドル戻り売りに成功しているようです。NZドル先安の相場観は維持されているので、このまま1万枚方向になれば、かなりの先安を見ていることになります。下図のチャートを見ると、チャート内の黒のNZドル安トレンドラインが0.5820〜0.6540にあり、締日終値は0.6462でしたが、ザラ場高値は0.6515でしたので、ほぼ上限近くまでトライし、シカゴは戻り売りした様です。
さて実際の相場は、先週「…底値は0.6302、終値は0.6320となり、丁度最後のサポートで止まりました。今週はこのトレンドラインが0.6100〜0.6500になっています。このレンジ間には0.6350、0.6300にサポートあり、後者維持が目先のNZドル高に重要です。これを切れるとレンジ下限の0.6060方向への動きになり易くなります。上値は0.6410、0.6450、0.6500の順に抵抗線あり、2つ目が2回目の高値トライになります。越えてからの0.6500狙いがリスク少なりなります」としましたが、先週は高値付ける前の6日・7日底値が0.6302で、0.6300を守り切り、13日に高値0.6515を付けてからこの抵抗線で止められ、大きく反落しています。流れは豪ドルと同じで、NZドル高トレンドラインが0.6170〜0.6570(1週間で70ピップス上昇)にあり、この中間にある0.6350が目先のサポートになり、レンジ間の上下を隔てています。現状のスポットがこの0.6350に近いので、やはり週初で守れるか否かとなります。抵抗線は0.6400、0.6450、0.6480、0.6520の順にあります。最初の抵抗線越えることが上値トライの端緒になります。もし0.6350を切れて終ると、0.6290〜0.6300、0.6250、0.6210の順にサポートあります。
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
(1NZドル=0.6375米ドル、12月19日14:20)
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