トルコリラ円見通し FOMC直後の反発続かずドル円と共に上値重い(22/12/15)

トルコリラ円の12月14日は7.30円から7.21円の取引レンジ、15日早朝の終値は7.27円で前日終値の7.24円からは0.03円の円安リラ高だった。

トルコリラ円見通し FOMC直後の反発続かずドル円と共に上値重い(22/12/15)

FOMC直後の反発続かずドル円と共に上値重い

〇トルコリラ円、ドル円につれての動き、14日夜のドル円下値拡大に7.21まで安値切り下げ
〇FOMC直後はドル円反騰で7.30まで戻すも、後7.24へ反落、15日午前序盤は7.27を挟んでの揉み合い
〇対ドル18.57-18.66リラの取引レンジ、基調転換までいかないが、ややリラ高を試す上ブレ見られる
〇12/14夜安値7.21割れからは7.10台後半を試す下落を想定、7.17以下は反騰注意
〇7.30手前は戻り売りにつかまりやすい、その後7.27を割り込むところからは下げ再開とみる

【概況】

トルコリラ円の12月14日は7.30円から7.21円の取引レンジ、15日早朝の終値は7.27円で前日終値の7.24円からは0.03円の円安リラ高だった。
12月13日夜の米11月CPI上昇率が前月比及び前年同月比で市場予想を下回ったことで米長期債利回りが大幅低下して為替市場ではドル安となり、ドル円は13日午後高値137.97円から13日深夜安値134.65円まで3円を超える急落となり、14日夜には134.56円まで安値を切り下げた。15日未明のFOMC声明発表直後に135.99円までいったん戻したものの136円に届かずに失速して15日午前序盤にかけては135円台中盤での揉み合いとなっている。

トルコリラ円はドル円を見ながらの展開で、13日夜にドル円が急落した局面で13日午前高値7.42円から13日深夜安値7.22円まで大幅下落となり、14日夜には7.21円まで安値を切り下げた。FOMC直後にドル円が反騰したところで7.30円まで戻してから7.24円へ反落、15日午前序盤にかけては7.27円を挟んで揉み合いとなっている。
ドル円もトルコリラ円も12月13日夜からの急落が一服しているものの、FOMCを反騰入りへのきっかけとしきれずに13日夜の急落幅に対する半値解消には至らず、目先は戻りを試す可能性ありとするもののまだ一段安への懸念を抱えた状況と思われる。

【ドル/トルコリラ、12月13日以降はやや上ブレしやすい展開】

ドル/トルコリラの12月14日は18.66リラから18.57リラの取引レンジ、15日早朝の終値は18.62リラで前日終値の18.63リラからは0.01リラのドル安リラ高だった。
12月15日未明の米FOMCを通過した後はユーロやポンドが一段高となりドル安感が強まり、ドル/トルコリラも18.65リラから18.64リラにかけての水準で推移していたところから18.60リラ近辺までドル安リラ高となったもののその後は戻り売りから18.64リラ近辺へ押し返されている。
12月13日午前にかけて18.57リラ近辺へ上昇してから切り返され、14日午前も同様に18.57リラ近辺へ上昇してから売られており、今のところは基調転換を示唆するほどの動きとは言えないものの、ややリラ高を試すような上ブレが見られ始めている。9月後半からはドル全面高が緩んでユーロやポンドが反騰入りしており、15日未明のFOMC後もユーロやポンド及び豪ドルがこの間の最高値を更新しており、ドル高のゆるみがドル/トルコリラにも若干影響を見せ始めているのかもしれない。

【ドル円の下落基調継続でトルコリラ円も12月2日安値割れへ余裕乏しい】

ドル円は12月15日未明のFOMC直後に136円に迫ったが届かず、12月13日夜からの急落が一服しているものの10月21日高値151.94円以降の最安値である12月2日安値133.60円に対してさほど余裕のない状況にとどまっている。米CPIとFOMCの発表を通過したところだが、15日夜は英中銀とECBの利上げも予定されており、それらを通過してユーロやポンドの上昇が継続するようだとドル安感が強まりドル円も12月2日安値を割り込んで一段安へ進みかねないところにある。
トルコリラ円もドル円と一蓮托生で推移しており、10月21日高値8.17円からの下落が12月2日安値7.17円で一服しているものの12月13日夜からの急落で7.21円まで下げており底割れへの余裕が乏しい。既に8月2日安値7.27円を割り込んで昨年12月23日高値11.15円以降の最安値を更新したばかりであり、12月2日安値を割り込む場合は昨年12月20日に付けた史上最安値6.17円までチャート上の下値支持線となるべき安値が見当たらなくなる。上昇再開にはまず12月13日夜に急落する前の高値7.42円を超える反騰が必要であり、超えないうちは一段安入りへの警戒を優先したいところだ。

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、12月9日夜安値からの反騰が13日午前高値で一巡となり13日夜の米CPI発表後の急落で弱気サイクル入りしたとして安値形成期を14日夜から16日夜にかけての間と想定した。12月14日夜へ続落したところから0.1円近い反騰となったため、14日夜安値を直近のサイクルボトムとした強気サイクル入りとする。サイクルトップ形成期は16日午後から20日午後にかけての間と想定するが、戻りは短命の可能性もあるので7.24円割れからは12月14日夜安値7.21円試しとし、底割れからは弱気サイクル入りとして19日夜から21日夜にかけての間への下落を想定する。

60分足の一目均衡表では12月15日未明に反騰により遅行スパンは好転しやすい位置にあるが先行スパンからの転落が続いている。このため遅行スパン好転からは高値試し優先とするが、先行スパンを上抜き返せないうちはその後に遅行スパンが悪化するところから下げ再開とする。先行スパンの上限が上値抵抗となりやすいとみるが、先行スパンを上抜く場合は上昇も勢い付く可能性があるとみる。

60分足の相対力指数は12月13日深夜から14日夜への一段安に際して指数のボトムが切り上がる強気逆行が見られて50ポイントまで戻したので、40ポイント以上での推移中は60ポイント台への上昇余地ありとするが、40ポイント割れからは下げ再開とみて20ポイント前後への低下を想定する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、7.21円を下値支持線、7.30円を上値抵抗線とする。
(2)7.30円を下回るうちは一段安警戒とし、7.21円割れからは7.10円台後半(7.19円から7.15円)を試す下落を想定する。7.17円以下は反騰注意とするが、7.25円以下での推移が続く場合や直前安値から0.05円を超える反騰が見られないうちは16日の日中も安値試しへ向かいやすいとみる。
(3)7.30円手前は戻り売りにつかまりやすいと見てその後に7.27円を割り込むところからは下げ再開とみるが、7.30円を超える場合は7.33円前後への上昇を想定し、7.27円以上での推移なら16日も高値試しへ向かう可能性があるとみる。

【当面の主な予定】

12月15日
 17:00 11月 財政収支 (10月 -832.5億リラ)
 20:30 週次 外貨準備高 12/9時点 グロス (12/2時点 813.0億ドル)
 20:30 週次 外貨準備高 12/9時点 ネット (12/2時点 231.2億ドル)
12月20日
 16:00 12月 消費者信頼感指数 (11月 76.6)
 23:30 11月 中央政府債務 (10月 -380.8億リラ)
12月22日
 20:00 トルコ中銀金融政策委員会 政策金利 (現行 9.0%、予想 9.0%)
 20:30 週次 外貨準備高 12/16時点

注:ポイント要約は編集部

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