米FOMCなどにらみつつ、基本はレンジ取引か(12/12夕)

週明け12日の東京市場はドルが小高い。先週末9日に一度も付けることのなかった137円台を一時回復したものの、上値は重く上げ渋った。

米FOMCなどにらみつつ、基本はレンジ取引か(12/12夕)

米FOMCなどにらみつつ、基本はレンジ取引か

〇本日のドル円、137円台を一時回復したものの上値は重く上げ渋る
〇2日安値133.63と7日高値137.86に挟まれた値動きたどり、ここ数日は形成レンジが狭まる
〇本格的な動意は米FOMC前後、136円台を中心とした小レンジを抜けることが出来るか注目
〇本日は米経済指標として11月財政収支発表や、米財務省による10年債などの入札が実施される予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは136.20-137.40

<< 東京市場の動き >>

週明け12日の東京市場はドルが小高い。先週末9日に一度も付けることのなかった137円台を一時回復したものの、上値は重く上げ渋った。

先週末は、中国がいわゆる「ゼロコロナ」対策に関連し、「水際対策」の一部で緩和したことが話題に。また、日米豪など14ヵ国が参加する新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の初の交渉官会合が開催され、その動静が注目されていた。
そうした状況下、ドル/円は136.60円レベルで寄り付いたのち、わずかに緩んで日中安値の136円半ばを示現。しかし、その後は緩やかな右肩上がりで137円を超えると、一時137.10-15円まで値を上げている。もっとも、今週は週の半ばに注目の米FOMCなどの材料を控えていることで、売買は基本手控えムード。結局、16時現在では137円台維持できず、小緩んだ136.85-90円で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「ロシア情勢」と「中国情勢」について。
前者は、ロシア軍によるドローン攻撃などが続き、ウクライナでは電力を中心としたインフラ施設の破損が相次ぐ。ゼレンスキー大統領からも、状況は非常に厳しいとの認識が聞かれていた。それに対し、ロシアサイドはプーチン大統領の発言が幾つか聞かれたが、その内容はというと「西側諸国に対する信頼はゼロに近い」、「原油価格の上限措置に対抗し減産も検討」、「ウクライナ東部紛争の和平への道筋を示した『ミンスク合意』で裏切られたと感じている」−−などと、行動を正当化するスタンスに終始していた。

対して後者は、時事通信が第一報を伝えた前述の「水際対策」の一部緩和が話題に。当局は影響を見極めたうえで、対象を全国に拡大させる方針とされていた。ただ、感染者数は高止まりしているうえ、一部からは「改竄」あるいは「過少申告」といった指摘も聞かれていたようだ。実際、NHKでも報じていたように「北京では救急車の出動要請がふだんの6倍に急増」などといった現地からの情報も確認されている。依然として予断を許さない。なお、そうしたなか習国家主席はサウジアラビアを訪問し、湾岸諸国(GCC)首脳会議で元建て取引推進を表明するなど、積極的な外交に動いていたようだ。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は、2日安値133.63円と7日高値137.86円に挟まれた値動きをたどるなか、ここ数日は形成レンジが狭まっている感がある。具体的には135.61-137.25円といった変動だが、本日東京ではその上限が意識されたような値動きも。本格的な動意は米FOMC前後になると見られるものの、前記した136円台を中心とした足もとの小レンジを抜けることが出来るのか、目先の動きにまずは注目だ。

今週は13-14日の米FOMC、そして11月の米消費者物価指数へと市場の関心がほぼ集中していると言っても間違いはないだろう。おそらく0.5%になると予想される実際の利上げ幅もさることながら、来2023年の金利見通しに対する関心も同じように高い。いずれにしても、14日の実際のFOMC金融政策発表などをにらみ、足もとは思惑が交錯。予断を許さないものの、材料的にはやや動きにくい展開をたどる公算が大きいのかもしれない。

テクニカルに見た場合、ドル/円の相場観は目先ニュートラル。年内最後の市場動意材料と目される米FOMCをにらみ、短期的には136円台を中心としたレンジ取引継続か。ただ、目先の小動きは飽くまでも「嵐の前の静けさ」であると考えられ、レンジをしっかりと上放れすれば140円を目指す展開が予想される反面、底割れすれば8月安値130.40円がターゲットに。

本日は米経済指標として、11月の財政収支が発表されるほか、米財務省による10年債などの入札が実施される予定となっている。米FOMC前のイベントだけに、米金利情勢などと合わせ一応要注意だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは136.20-137.40円。ドル高・円安方向は本日東京高値の137.10-15円が最初の抵抗。抜けると8日高値137.25円、137.86円などを目指す展開か。
対するドル安・円高方向は、同じく東京安値の136円半ばをめぐる攻防にまずは注目だ。割り込むと少し遠いが先週末安値の135.61円が意識されかねない。

米FOMCなどにらみつつ、基本はレンジ取引か

ドル円日足

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