ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、安値8.06、高値8.22 レベルと予想レンジよりランド高水準での動きを見せた一週間
〇24日の南ア中銀政策金利発表、予想通り0.75%の利上げが行われレポレートは7.0%に
〇中国国内でゼロコロナに反対するデモ行動、短期的にはランドの上値重くドル買いの動きが出やすい流れ
〇ドル円での動きが出た場合はランド円の動きに影響、米国個人消費や雇用統計に念の為注意
〇今週は7.95レベルをサポートに、8.15レベルをレジスタンスとする週とみる
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「コンセンサス通りの利上げ幅(0.75%)となる前提で7.95レベルをサポートに、8.15レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が8.06レベル、高値が8.22 レベルと、予想レンジよりもランド高水準での動きを見せた一週間となりました。
先週のランドですが、24日に南ア中銀の政策金利発表がありましたが、前日発表された同国CPIが予想の7.4%(前月7.5%)に対して7.6%と前月を上回る数字となったこともあり、予想通り0.75%の利上げが行われレポレートは7.0%となりました。ただ5人のMPCメンバーのうち2人が0.5%の利上げを主張していたことで、中銀内部で今回の利上げに対して意見が分かれていたこともわかりました。
ドルランドの値動きとしても、中銀会合前にドル安値(ランド高値)を既につけ、発表後は今後の金利上昇ペースが鈍化するという思惑が広がり、ドル買い戻し(ランド売り)の動きが見られました。ただ、他の主要国でも利上げペースの鈍化思惑が強いことを考えると、一方的に悪材料となるわけではありません。ただ中国国内でゼロコロナに反対するデモ行動が起きるなど、中国の問題は南アにとって悪材料とされることから短期的にはランドの上値は少なくとも重くなりドルランド買いの動きが出やすい流れにあると考えられます。
今週は主要国の経済指標や中銀関係者の講演は多いものの、南ア関連では中国のPMI程度でそれほど大きな材料はありません。月末月初の実需もランドではあまり意識されませんので、ドル円での動きが出た場合にランド円の動きに影響するというところです。そういう点では米国の個人消費や雇用統計には念の為、注意でしょうか。
テクニカルには、いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
最近のランド円は、10月13日安値7.90レベルと10月18日高値8.27レベルの間(青の水平線)に挟まれて横方向のもみあいが続いています。この両ラインの間で先週は上半分での動きとなっていましたが、今週は先週の動きからやや下方向に水準がシフトするという見方で問題ないでしょう。
今週は7.95レベルをサポートに、8.15レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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