ユーロ圏・米国の10月PMI景況指数速報値の予想
(日本時間2022年10月24日月曜日16時15分〜順次発表予定)
本日、ユーロ圏及び米国の10月PMI指数速報値が発表されます。9月は欧州がフランスのサービス業のみが予想を上回り、かつ50を越えました。その他は全てで50未満になり、特にドイツの数値が非常に悪い結果でした。一方、米国は予想を上回りましたが、サービス業はまだ50未満に留まっています。前回のユーロドルは、フランスの指標発表前16時に0.9820ドル付近でしたが、ユーロ数値発表後には0.9735付近まで売られました。その後、英国新政権が大幅減税と国債増発を発表したことからユーロは0.9668まで売られ0.9687で引けています。
さて、今回10月の予想値ですがユーロ圏は一段と下がる予想になっており、一方の米国は前月とほぼ横這い予想になっています。先週金曜日にウォールストリートジャーナル紙に「11月FOMC会合では次回(12月)のFOMCに向け0.50%に利上げペースを落とすかどうかの議論をする公算高い」と報道したことから、市場はこれまでの金利上昇一辺倒から利上げ幅減速観となりドル売り材料になりました。今回のPMIは米国の数値が予想を下回った場合に金利に影響がでるのかを見る必要がありそうです。また今週はECB金融政策があり、会合ではPMIの議論が入っているケース多いので、現状の50未満に対しての判断を見る必要があります。
ユーロ圏10月PMI指数
(1) ユーロ圏製造業PMI景況指数
.
(2) ユーロ圏サービス業PMI景況指数
(今回発表予想)2022年10月24日12時00分現在
米国10月PMI指数予想(発表時間22時45分)
製造業 9月は52.0(←予51.0) 10月:51.0(レンジ49.5〜51.8)
サービス業 9月は49.3(←予45.5) 10月:49.5(レンジ47.5〜51.2)
(今回予想)2022年10月24日12時00分現在)
下図は3地域の製造業PMI指数(米はISM)です。欧米は昨年5・6月をピーク、日本は今年1月をピークに下降トレンドを継続しており、欧州(青)は今年7月以降は赤の横線50を下回ったままとなっています。日米は好悪判断の50をギリギリ維持している状態にあり、世界的に製造業の先行き懸念が出ています。
ユーロ製造業PMI指数(青)と米ISM製造業指数(灰)、日本PM I製造業指数(オレンジ)
青の矢印:10月ユーロ圏製造業PMI指数予想値、赤:50
下図はユーロドルの日足チャートです。6月9日高値からの抵抗線A(=0.9960)があり、ここから平行に下した目安のB(=0.9380)でユーロ安トレンドラインが出来ています。
直近は9月12日高値からの抵抗線C(=0.9870)で先週金曜日の高値が止められています。一方で、9月28日底値からのD(=0.9670)で、AとBのレンジ内で下値がサポートされています、現状ではCとD、乃至AとDで収斂に入っています。今週はECBの金融政策が予定されているので、AとDの収斂が続く可能性もあります。まず今日のPMIでどの様に動くかを見たいと思います。
尚、万一Aを上抜けた場合は目安として、Dから平行に上げたE(=1.0100)が目安としてあり、この前のパリティも抵抗線になります。
(2022年10月24日14:45、1ユーロ=0.9845ドル)
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