シカゴポジション(CME)357
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)
(単位:枚)(2022年10月18日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションは豪ドル、円が米ドル買い、NZドル、ユーロが米ドル売りになりました。ポジション的にはNZドルが利確して手仕舞い、その他は方向性をもったポジションメークになっています。
まず豪ドルですが、これまでは押し目で利確した動きでしたが、2週連続で豪ドルショートを積み増しています。まだ目安の5万枚まで届いていないので、大きな豪ドル先安観は持っていません。従い、押し目では再度利確してくる可能性もあります。逆に戻りでショートを積み増してくるかをウォッチします。NZドルは目安の2万枚で少し利確してきました。次の目安2万5000枚に向けた動きとはなっていません。この枚数の最後は2019年12月で、それ以降3年近くは最大でも2万枚でしたので、ここで一段安の相場観を醸成するか、このまま一度底に到達と見るか、見極める必要があります。現状では達成感あるポジションメークになっていますので、豪ドルが今後ショートを増やしていくかを見たいと思います。
円は再度ショート積み上げ、目安の10万枚近くになりました。次は14〜15万枚ですが、少なくともそこまで確信するには12万枚越えを見てからになりそうです。18日の締日終値が149円26銭、金曜日に高値151円95銭までありました。最低でも9万枚越えになればシカゴは150円を越えるドル高の相場観になるとし、そこまで行きましたが、先週金曜日に円買い介入が入り、今日もドル円は乱高下しているので、この押し目でロング積みして(ネットで11〜12万枚になって)いれば、ドル円は先々かなりの上値を見ていることになります。まず明日の締日ポジションが注目されます。
ユーロはネットロングを増やしてきました。ユーロ先高を強めています。ポジションを見てもユーロ買いの枚数増、売りの枚数減ですので、来週以降ネット5万枚以上のロングになってくれば、ユーロ先高観になります。シカゴは0.96〜0.97で底値をつけたと見たのか注目されます。
シカゴはロング3,700枚増、ショート7,800枚増で、ネット4,100枚の豪ドルショート増になりました。相場は11日締日終値が0.6272で、18日が同0.6309。この間の高値が0.6348でしたので、戻り売りしたことになります。先週金曜日には0.64手前までの高値があったので、明日の締日でショート増になれば、再度豪ドル安を見始めています。チャート内の赤の豪ドル安トレンドラインが今週0.6250〜0.6740レンジにあり、先週締日終値は0.6272で綺麗に下限で止まり、やや戻り始めの中で戻り売りですので、このレンジ内でどこまでの上値を見ているのかを探ります。
実際の相場は、先々週「…先週の底値は0.6170までトライし、現在はやや豪ドルが戻されています。週足で4月4日週高値からの抵抗線が0.6840にあり、そこから平行に下したサポートが0.6160〜70となり、日足のサポート0.6130〜40と合わせて、今週はここを維持できるかになります。(中略)上値は0.6270、0.6300、0.6370〜80、0.6410〜20に抵抗線あり、最後を越えないと豪ドル安からの大きな調整余地が広がらないことになります」としましたが、先週の底値は0.6191迄。その後豪ドルが反発し高値が0.6391となり0.6410〜20の抵抗線手前で止まりました。9月13日高値からの抵抗線は上抜け始めているので、目先は豪ドルが底固くなり上記の0.6410〜20の抵抗線を越えていけるかになります。上抜けた場合は8月15日高値からの抵抗線が0.6650にあるので、戻り目途はここまでを見る必要あります。この間0.6440、0.6490、0.6540、0.6570に抵抗線があります。下値は0.6220のサポートが重要で、切れれば再度0.6170、0.6130の順にあるサポート狙いになり、豪ドル安に回帰します。(1豪ドル=0.6332米ドル、10月24日13:10)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
南アランド円週報:『約1カ月ぶり安値を更新するなど上値の重い展開が継続中』(11/23朝)
南アランドの対円相場は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週前半にかけて、一時8.44円まで下落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
トルコリラ円週報:『トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定。一巡後の反発に期待』(11/23朝)
トルコリラの対円相場は、9/16に記録した史上最安値4.10円をボトムに切り返すと、11/15にかけて、約3カ月半ぶり高値4.56円(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:川合 美智子
2022.10.21
オーストラリアドル週報(2022年10月第3週)
豪ドルは対米ドルでは弱含み推移ですが、対円では堅調に推移しています。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。