NZ/円、短期は下値リスクがやや高い状態。中期は“強気”を維持。
今週はNZ独自の注目材料はありませんでしたが、注目の米9月の消費者物価指数が市場予想比高かったことを受けて対円を中心にドル買いの動きが強まっています。インフレ高進が収まらない中で各国中銀は金融引き締め政策を維持すると見られており、積極的な金融引き締め策を維持するFRBの動向を注視する動きとなっています。こうした中でも日本の金融緩和政策に変化の兆しが全く見えないことから、為替市場では円の独歩安となっています。NZドルは対米ドルでは上値の重い展開が続いていますが、対円では底打ち、反転の流れに入っています。
チャートを見ると、日足は9/28につけた80.59で一旦底打ち、反転の流れに入ったものの、81〜83円台を中心とするレンジ内から抜け出せない状態が続いていましたが、10/14の13時現在ではこの揉み合いを上抜けた位置で推移しており、一段の上昇の可能性が点灯中です。しかし、1月につけた75.24を基点として下値を切り上げて来た中期的なサポートラインからは下抜けた位置で推移しており、下値リスクがより高い状態に変わりありません。一方で、2020年3月につけた59.51を基点とする中・長期的なサポートラインを下抜けておらず、81.00以下で終えない限り、下値余地も拡がり難い状態です。日足の上値抵抗は83.50-60,84.00-10,84.60-70に、下値抵抗は82.30-40,81.80-90,81.00-10にあります。81.00以下で終えた場合は新たな下落リスクが生じます。21日、200日移動平均線は82.88と82.70にあり若干上抜けて来ましたが“ダマシ”の範囲内です。また、120日線は84.13に位置しており上値抵抗として働いています。
一方直近の週足は、実体が小さく上ヒゲの長い陽線で続落を食い止めています。上値トライに失敗しており、下値リスクがより高いものですが、今週はこの上ヒゲ部分を試す展開となっており、前週の陽線を補強する形となっています。また、80.60-70の週足ベースで見た強い下値抵抗にも跳ね返されており、反転、上昇の可能性に繋げています。84.50超えで越週した場合は底打ち、反転の流れに入りますが、86円台に乗せて越週するまでは強気に変化せず、下値リスクにも注意が必要です。週足ベースで見た上値抵抗は84.00-10,84.50-60,85.90-00に、下値抵抗は82.40-50,82.00-10,81.10-20にあります。31週、62週移動平均線は84.20と81.11にあり、中期トレンドをサポートしています。
10/13現在、31週動平均線は84.20にあり、これを下抜けて下値リスクが点灯中だが、62週線は81.11にあり中期トレンドをサポート中。
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