シカゴポジション(CME)355
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)
(2022年10月4日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションはNZドルのみが米ドル買い、その他は米ドル売りになりました。
まず豪ドルですが、これで3週連続利確した動きとなりました。総枚数でも一段と減っています。先週締日終値が0.6500で、現在は0.62台後半ですので、今日の締日でも減っていればシカゴの豪ドル先安観は一度終わりと思われます。一方、NZドルは利確後に再度ショートを積み上げています。相場は締日以降もNZドル安になっているので、シカゴ相場観通りになっています。オセアニア通貨の括りで見ると逆の動きをしているので、暫くはウォッチする必要があります。特に今日の締日で豪ドルが再びショート増になればオセアニア通貨先安観は継続しますが、利確継続の場合はNZドル先安観にも要注意となりそうです。
円は小幅の動きで、ドル先高観は維持しているものの様子見となっています。但し、総枚数は3週連続の計42,200枚減から、今回は7,600枚増やし始めているので、今日の締日でも増加していればシカゴの先行きが見えてきそうです。相場は丁度円買い介入があった水準ですので、150円方向を見ているのか、140円方向なのかを測る時点にきているようです。
ユーロは総枚数減らしてのユーロロング増です。ユーロショートを利確しているので、この水準からユーロ買い下がりでネットポジションを5万枚越えてくれば、ユーロ先高観を見ていることになります。因みに最後のネットショートが9月13日締日終値0.9970、20日が同0.9971、27日が同0.9594、同4日が0.9986でしたので、27日と4日では終値ベースで約400ピップスのユーロ高でしたので、今日の締日でロングを手仕舞いしている可能性も大いにあります。シカゴがもしこんな短期でポジションを変えてきたら、それは珍しいことですが、過去に何度かユーロロングにしては損切りしているので、今回はあり得そうです。まずは今日の締日ポジションと、もし直近の底値0.9536を割ってきたらその時点のシカゴポジションが重要になりそうです。
シカゴはロング2,700枚減、ショート9,600枚減で、ネット6,900枚の豪ドルショート減になりました。今回もショートの大幅手仕舞いになっています。相場は先週締日終値が0.6500、現在が0.6265付近で200ピップス以上の豪ドル安ですので、今日の締日ポジションは注目されます。チャート内の赤の豪ドル安トレンドライン0.6300〜0.6790レンジの下限を切って推移しているので、今日の締日で0.63以上回復して終われるのかをみます。
実際の相場は、先々週「…現状は2020年3月の底値0.5507をトライする流れに入っています。強いサポートとしては0.6440〜50、0.6380〜90、0.6130〜40の順にあります」とし、先週は「…目先は0.6360〜80のサポートが強くなり、一度戻り高の確認した後に再度下限を試す流れになりそうです。従い、今週は0.6360〜0.6530レンジのどちらに抜けるかとなります」としました。
先週の締日は0.6549までの高値がありましたが、日足の終値(0.6522)では0.6530を越えることが出来ず、10月7日には0.6354までトライし、昨日は上記レンジを下抜けました。流れはまだ2020年3月の底値を再度トライする形になっています。この手前の0.6130〜40にサポートがあり、今週はここで止まるかとなります。この手前の0.6210にもサポートがあります。上値は0.6300、0.6360、そして9月13日高値からの抵抗線が0.6390にあり、最後を越えて終わらないと本格的な豪ドルの戻り高を狙うことができません。上記レンジを下抜けたことで、シカゴがどの様に対応したのか注目されます。(1豪ドル=0.6254米ドル、10月11日13:40)
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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