3. ドル円145円台後半、介入警戒しつつ高値圏でもみ合い　(10/11午前)

ドル円145円台後半、介入警戒しつつ高値圏でもみ合い　(10/11午前)

11日午前の東京市場で、ドル円は高値圏でのもみ合い。

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ドル円145円台後半、介入警戒しつつ高値圏でもみ合い　(10/11午前)

ドル円145円台後半、介入警戒しつつ高値圏でもみ合い

11日午前の東京市場で、ドル円は高値圏でのもみ合い。本邦祝日中のドル高円安の進行の動きを受け、朝方145.72の高値圏で取引の始まったドル円は、9/22の介入レベルとされる145.90を前にして一進一退の動きとなっています。時間外の米10年物国債利回りが11時台に3.98%をつけるなど潜在的なドル買い圧力は強まっていますが、午前中も鈴木財務相、神田財務官等が相次いで介入を匂わせる牽制発言を行っていることもあり、高値は145.78まで。年初来高値更新には至っておらず、東京時間正午現在は145.70レベルで取引されています。

日経平均株価は、先週末の米雇用統計が堅調な結果だったことから、米国で大幅利上げが続くとの見方に欧米株価が軟調推移した流れを受け、半導体、テクノロジー銘柄はじめ、多くの業種で下げました。午前の終値は635円の大幅安となっています。

先週末発表の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が26万3千人増と事前予想25万5千人は若干上回ったものの、前月の31万5千人は大きく下回る微妙な数値となりました。失業率が予想外に3.5%に低下したこともあり全般的には強い内容と認識されたものの、ややインパクトには欠け、直後の反応では、10年債利回りで3.90%まで、ドル円も145.32レベルまでと直近高値を更新するには至りませんでした。
しかし、ドル円はその後のFRB関係者のタカ派発言等もあり、本邦祝日の昨日まで底堅く推移し、昨晩米国時間には145.80まで値を上げて、145.73付近で東京時間を迎えています。

テクニカルにはドル円は、9月上旬以来の141.50-145.00レンジを上抜け、また、10/5以降転換線に沿う形で下値を徐々に切り上げており、ドル買い地合いが強まっています。年初来高値145.90を抜けると、次は98年8月高値147.66を試す動きとなります。一方サポートは、転換線が144.66レベル、21日移動平均線が144.23レベルを上昇中です。


米雇用統計以降、海外時間および本邦祝日中に政府・日銀の介入は観測されていません。日中は介入警戒感から高値更新は難しいとしても、日米協調介入が期待できない現状では、海外時間に145.90を試すこととなった場合、東京時間までは当局は動きの取りにくい状況ではないかと推察され、一気に高値を更新する可能性は否定できません。
今晩は目立った経済指標の発表はありませんが、FRBメンバーの中でも筋金入りのタカ派と目されるメスタークリーブランド総裁の講演が予定されており(25:00)、前後のドル円の動きに要注意です。

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