A＄シカゴポジション（2022年８月16日現在）

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

主要通貨ポジション（単位：枚）(2022年08月16日現在の数値)

先週のシカゴポジションはNZドルを除き、米ドル買いになりました。
まず豪ドルですが、両サイドポジション積み上げ、かつ総枚数が増加しているので、豪ドル先安観を強めています。この先豪ドルのロングを減らしてくれば一段と下値を見ていることになります。一方、NZドルは米ドル買い（NZドルショート）を損切りし、総枚数を減らした上、NZドルロングに切り替えています。まだスクエアに近い枚数なのと、豪ドルとは違うネットポジションですので相場観はありません。豪ドル対NZドルでみても前回締日9日の終値は1.1072NZドル、16日終値は1.1063で僅か10ピップス程度のNZドル高にしかならず、先週金曜日の終値は1.1131NZドルですので、このままの状態（豪ドルの大きなショートポジション）でNZドル高へのポジション積み上げはないと思います。

円はややドルロングを積み上げました。総枚数も大きく変わっていないので、ドル高再開のネットポジョション枚数ではありません。9日終値が135円05銭、16日終値が134円22銭、この間の底値は131円74銭でしたので、押し目であまり買わなかったことになります。明日の締日はこのままいけば少なくとも16日締日よりもドル高になりそうです。それでもドルロングが増えていなければ、先々のドル高相場観は止めた可能性が高くなります。逆にロングを手仕舞いする流れになれば140円越えの相場観は持っていないようです。引き続き今後数週間の推移をみたいと思います。ユーロは再度ショートを8,000枚強積み上げてきました。9日終値が1.0213、16日終値が1.0171、この間の高値が1.0364まであり、ユーロショートポジションの積み上げだったので、戻り売りしたことになります。まだ目安の5万枚を越えていませんが、ユーロ安相場を確認しています。これで明日の締日でもショート増え、5万枚越えてくれば0.9550の底値よりもユーロ安を見ていると思います。

シカゴはロング3,200枚増、ショート4,900枚増、ネット1,700枚の豪ドルショート増になりました。これで5週間連続してショート増になっています。9日終値が0.6964、16日が0.7022でしたので、シカゴは戻り売りをしたことになります。次の目安8万枚に向けて動くのかを見たいと思います。チャートを見ると、豪ドル安トレンドライン0.6840〜0.7390内で、前週まで赤い抵抗線（0.6940）を越えていましたが、現在のスポットは再度下に抜けています。この赤い線が、目先の抵抗線になり、下値はトレンドラインの0.6840があるので、狭いレンジ0.6840〜0.6940のどちらに抜けるかになります。シカゴは戻り売りして、相場観通りのスポットになりましたが、果たしてここで利益確定してくるのかをみます。目安はネットショートで最低でも5万枚付近を維持するかとなります。

実際の相場は、月足の豪ドル安トレンドライン0.6780〜0.7560は変わっていません。先週日足では豪ドル高で推移していましたが、0.7130〜40の抵抗線でほぼ3日間止められ、上抜けできずに0.7050のサポートを切り、更に心理的サポートの0.70を割って豪ドル安の流れにいます。下値は0.6860〜70の横サポートで止まっていますが、かつて抵抗線で上抜けたサポートが0.6800にあり、これを切れる7月14日底値0.6682方向狙いになります。上値は最低でも0.70の大台を回復するまでは豪ドル弱い状態が継続します。今週以降はシカゴがまず0.6800（月足のトレンドライン下限目安の0.6780を含めます）辺りでポジション手仕舞いするか、一度下抜け0.6682方向までキープするかをみます。後者ならNZドルもショートに切り変えてくると思います。（1豪ドル＝0.6899米ドル、8月22日14：30）