シカゴポジション(CME)348
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年08月16日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションはNZドルを除き、米ドル買いになりました。
まず豪ドルですが、両サイドポジション積み上げ、かつ総枚数が増加しているので、豪ドル先安観を強めています。この先豪ドルのロングを減らしてくれば一段と下値を見ていることになります。一方、NZドルは米ドル買い(NZドルショート)を損切りし、総枚数を減らした上、NZドルロングに切り替えています。まだスクエアに近い枚数なのと、豪ドルとは違うネットポジションですので相場観はありません。豪ドル対NZドルでみても前回締日9日の終値は1.1072NZドル、16日終値は1.1063で僅か10ピップス程度のNZドル高にしかならず、先週金曜日の終値は1.1131NZドルですので、このままの状態(豪ドルの大きなショートポジション)でNZドル高へのポジション積み上げはないと思います。
円はややドルロングを積み上げました。総枚数も大きく変わっていないので、ドル高再開のネットポジョション枚数ではありません。9日終値が135円05銭、16日終値が134円22銭、この間の底値は131円74銭でしたので、押し目であまり買わなかったことになります。明日の締日はこのままいけば少なくとも16日締日よりもドル高になりそうです。それでもドルロングが増えていなければ、先々のドル高相場観は止めた可能性が高くなります。逆にロングを手仕舞いする流れになれば140円越えの相場観は持っていないようです。引き続き今後数週間の推移をみたいと思います。ユーロは再度ショートを8,000枚強積み上げてきました。9日終値が1.0213、16日終値が1.0171、この間の高値が1.0364まであり、ユーロショートポジションの積み上げだったので、戻り売りしたことになります。まだ目安の5万枚を越えていませんが、ユーロ安相場を確認しています。これで明日の締日でもショート増え、5万枚越えてくれば0.9550の底値よりもユーロ安を見ていると思います。
先週のシカゴは、ロング200枚増、ショート1,900枚減となり、差し引き2,100枚弱のネットロング増になりました。まだネットポジションで1,800枚弱ですので、スクエアでみておきます。またショートポジションの損切りになっているので、通常ならNZドル高相場観を強めるはずですが、実際の相場は先週16日の締日終値0.6343よりも140ピップス程度NZドル安になっているので、ほとんど相場観を失くしていると思います。チャートを見ると、赤の抵抗線(0.6180)は完全に上抜けており、黒の0.6140〜0.6840の大きなNZドル安トレンド内でもう一本の抵抗線(0.6370)の手前で止められています。9日〜16日の間でNZドル高値は0.7470まであり、ザラ場では越えていたのですが、終値では確りと戻されています。シカゴはこのザラ場での上抜けで損切りした可能性あります。
さて実際の相場は、先週「…現在は0.6260〜0.6480にあるNZドル高トレンドラインの上限を狙う構えにいます。このレンジ間の0.6400〜10にサポートあるので、切れるとNZドル上げからの調整入りとなり、0.6350〜60、0.6310、0.6290、0.6260の順にあるサポート狙いとなります」としましたが、高値は0.6470まであり、かつその後0.6400〜10サポートも切れ、先週書いた最後のサポートも切れています。現状ではNZドル一段安狙いで、サポートは0.6170、0.6130、0.6090〜0.6100、そして7月14日底値0.6060に2回目トライできる中にいます。上値は0.6250〜60に抵抗線あり、これを日足で越えて終わることが必要です。(1NZドル=0.6201米ドル、8月22日14:30)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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