日銀総裁記者会見中にドル円下落(2016年9月21日)

15:30より行われた黒田日銀総裁の記者会見で、黒田総裁は今回の政策目標変更について多くの質問に回答しましたが、あまり突飛なものはなく予想の範疇のものでした。

日銀総裁記者会見中にドル円下落(2016年9月21日)

ドル円日銀総裁記者会見中に下落

猫だまし?でうまく乗り切る?一部で緩和縮小懸念も

15:30より行われた黒田日銀総裁の記者会見で、黒田総裁は今回の政策目標変更について多くの質問に回答しましたが、あまり突飛なものはなく予想の範疇のものでした。
但し、金利を目標にすることで国債の買い入れ額の増減がありうるという発言から、総裁自身は否定しているものの、量的緩和の縮小(いわゆるテーパリング)を連想したと思われる円買いドル売りが出て、ドル円は政策発表前の水準に近い101円台後半に下落しています。
また、イールドカーブコントロールは、各年限の水準を細かく決めるのではなく、当座預金金利と10年もの国債金利の二点について決め、起点とすることで全体のイールドカーブを適切な水準に導くこととするとのことです。

今回の政策は実質的に追加金融緩和の見送りであるものを「枠組みの変更」という猫だましで市場の目をそらしたととれないこともありません。しかし、追加緩和があってもなくても円高株安との見方が多かった市場を相手にクラッシュを避け、これまでマイナス金利で一方的負担を強いられてきた金融機関にも配慮を見せ、かつ一段の追加緩和手段を残したという意味では評価できる内容だと考えられます

長期金利コントロールの実現性が今後問われるか

ただし、中央銀行の金利コントロールの範囲は足元の超短期のみというのが常識ですので、中長期の金利を実際に思い通りに誘導できるのかといった実現性の面が今後は問われていくでしょう。

いずれにせよ重いイベントをひとつ乗り切り、次は今晩3:00のFOMCの結果発表とその後のイエレン議長の記者会見に焦点はシフトします。
序盤の欧州株価指数先物は堅調に推移していますが日経225先物は東京終値から小幅反落。

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る