NZ中銀の金融政策記者発表要旨(7月13日開催分)

本日NZ中銀の金融政策会合で、オフィシャルキャッシュレート(OCR)を現行の2.00%から2.50%へと、50ベーシスの利上げを実施しました。

NZ中銀の金融政策記者発表要旨(7月13日開催分)

NZ中銀の金融政策記者発表要旨

本日NZ中銀の金融政策会合で、オフィシャルキャッシュレート(OCR)を現行の2.00%から2.50%へと、50ベーシスの利上げを実施しました。上げ幅は市場の予想通りとなりました。
その結果、相場は発表前の0.6125付近からほとんど動いていません。今週は米国の経済指標待ちの様相です。

(要旨の一部和訳)
本日、金融政策委員会はオフィシャルキャッシュレート(OCR)を2.50%に引き上げた。委員会は、物価安定を維持し、最大限の持続可能な雇用を支えるために、金融情勢の引き締めペースを続けることが適切であると合意した。委員会は消費者物価指数を目標とする1〜3%内に引き戻すことを確実にするため、このコミットメントを断固として堅持する。

世界的な経済活動の水準は、Covid-19の持続性やウクライナへのロシア侵攻にもたらされた進行中の供給混乱と相まって、世界的なインフレ圧力を生み出し続けている。食料やエネルギー価格は特に地政学的緊張により影響を受けている。しかしながら、世界経済の成長ペースは鈍化している。世界の金融・財政状況の幅広い引き締めが消費の伸びを下げる方に作用している。資産価格もまた金利引き上げや弱い収益見通しにより下がっている。

NZでは、国内消費は依然として高水準の雇用、総体的に底堅い家計のバランスシート、継続的な財政支援、そして強い交易条件により支えられている。Covid-19関連の制限緩和もまた需要増を可能にしている。労働や資源不足が物価の上昇圧力となっており、現状では季節性疾患、Covid-19症例の再拡大、労働力が国外に流出したことで悪化している。

これらの環境下、消費や投資需要が供給能力よりも勝っており、幅広い範囲の指標がインフレ圧力の拡大を浮き彫りにしている。雇用は最大限の持続的水準を越える状況であり、中銀のコアインフレ尺度は4%前後となっている。委員会は直近で消費者物価指数が上振れリスクがあり、経済活動では中期的な下振れリスクが生じていることを認めている。

委員会は消費者物価インフレが目標レンジ内に落ち着くと確信する水準まで、OCRを引き上げ続けることで合意した。委員会は、生産、金利、あるいは為替などに不必要な不安定を引き起こすことなしに、直近の5月金融政策要旨で示した予想されるOCRの道のり(注)が主要なインフレや雇用目標を達成する上で整合的であるとの見方で落ち着いた。総需給がよりバランスを取れる様になれば、その後OCRはより低い、より中立な水準に戻ることが出来る。
(以上)

(注)中銀の5月時点のOCR予想。2月時より大幅な利上げ予想に変わっています。

NZ中銀金融政策議事要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。(出所:NZ中銀HP

NZ中銀の金融政策記者発表要旨

NZ中銀の金融政策会合は年内8月17日、10月5日、11月23日の3回が予想されており、5月会合の利上げスケジュールでいけば、12月1日3.4%ですので、あと0.9%の利上げになります。平均すると会合毎に0.3%の利上げです。来年央に最大3.9%までの利上げ予想になっているので、インフレ次第では上げ幅が上昇します。8月会合で見通し修正が発表される予定です。

NZドル米ドル相場は、昨日の金融政策予想内で書いた水準を変わっていません。0.6125のサポート抜けで、0.6070〜0.6210のNZドル安トレンドライン内にいますが、現状はまだこの0.6125に絡んだ展開になっているので、0.6135の抵抗線を越えて終わると、0.6180、0.6210の抵抗線までの戻り余地が広がります。

(7月13日14:00、1NZドル=0.6130米ドル)
次回のNZの金融政策は2022年8月17日(水曜日)に予定されています。

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