米6月消費者物価指数(CPI)の予想
本日(13日)、米国6月消費者物価指数(CPI)が公表されます。前回5月分は全体・コア共に予想を上回りました。発表前133円90銭付近で推移していたドル円は134円48銭の高値をつけそのまま引けました。10年債金利は前日の3.04%から3.16%付近で終了しています。翌週15日にFOMC会合がありましたので、FRBの動向待ちもあり、ドルが堅調に推移した程度に留まっています。
さて今回、全体はインフレがやや高進するのに対し、コアはやや下がります。それでも高止まり傾向は変わっていません。仮に全般的に予想を下回っても、大きく乖離しない限り、市場は再確認の意味もあり明日の卸売物価指数の結果待ちになりそうです。逆に予想を上回ってくれば、27日予定のFOMCに向けた利上げ幅の思惑が出てきそうです。
2022年7月13日9時現在予想
(1)米国消費者物価指数全体(CPI)前月比ベース推移
(青い矢印は今回の予想値、赤はゼロ、青は0.6%)
上記チャート(1)を見ると、オレンジ色の移動平均線(8月予想0.83%)は再上昇し、2014年以降では一番高い水準になっています。2020年以前の高値を結んだ青(0.6%)を下に切っていくには時間が掛かる結果になっています。
一方で、下記チャート(2)では赤(2%)の横線がFRBインフレ目標値(=オレンジ色のPCEコア)となっています。黒が今年6月公表済のFRB予想(2022年末PCEコア)数値4.3%です。今回予想通りなら、トレンドとしては沈静化に向かっており、PCEコアは5月が4.7%、高値が2月の5.3%でしたので、年末には予想の4.3%内に収まる可能性がでてきます。
(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移
(赤はFRBのインフレ目標値2%、黒はFRB6月時の2022年末予想PCEコア4.3%、青の矢印は今回予想値)
(注:CPIは米労働省統計局が発表し、PCEは米商務省統計局が発表します。PCEには医療保険に関わる費用なども含まれているため、カバーされる範囲が広くFRBのインフレ指標に採用されています。)
下図はドル円の日足チャートです。3月7日からドル高が始まり、ラインA(=133円20円)のサポートを守りドル高となっています。直近は6月16日底値からのサポートB(=135円90銭)があり、一方、高値を結んだ抵抗線C(=138円00銭)でドル高ウェッジを形成しています。このBとCは約2円幅しかなく、日々25銭程度収斂しますので、残り8営業日程度になります。少なくも来週金曜日までにはどちらかを抜けます。
上抜けた場合はBから平行に上げたD(=140円40銭)が次の目途としてあります。逆に下抜けた場合はA方向への底値模索になります。
現状はドル全面高で対円でもドル買いになっていますが、一方、クロス円の円買い戻しで対ドルでの重石になっています。まだ数日は揉み合う可能性がありますが、まず今日のCPI、明日のPPI、金曜日には小売売上高を筆頭に数多の指標が発表されますので、ドルの買い場探しの様相になります。
(7月13日10:15 1ドル=137円18銭)
オーダー/ポジション状況
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