豪ドル/円、短期は下値リスクが高い状態。中期は“強気”を維持。
6/29に発表された豪5月の小売売上高は前月比+0.9%と市場予想より良かったものの、為替相場には影響がありませんでした。今週はFRBのインフレ抑制重視の姿勢と景気減速懸念とのせめぎ合いの動きが続きましたが、30日に発表された米5月PCE価格指数がピークアウトした可能性を示唆したこと、個人消費支出も鈍化傾向を示したことから、長期金利が低下、ドル売り、円買いが優勢となる中で、豪ドルは対米ドル、対円で下落しています。
チャートを見ると、日足は1/28につけた80.37を基点として下値を切り上げる流れを維持しており、中期トレンドは強い状態を保っていますが、5/12につけた87.31を直近安値として下値を切り上げて来た短期的なサポートライン(93.40-50に位置)を7/1に下抜けており、短期トレンドに変化が生じています。93円台を回復して引ければ“ダマシ”の可能性を残しますが、戻せずに終えた場合は来週以降一段の下落リスクに注意が必要です。また、上値も、6/8につけた96.88を直近高値として上値を切り下げており、この日足の上値抵抗が94.20-30にあることから、これをしっかり上抜けて終えない限り、短期トレンドは“強気”の流れに戻しません。値動きの収縮から下方向へ放れ始めており、続落の可能性により警戒が必要です。日足の上値抵抗は92.90-00,93.40-50,94.20-30に、下値抵抗は92.00-10,91.00-10,90.50-60にあります。21日移動平均線は94.22に位置しており、短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに入っていますが、120日、200日線は88.93と86.47に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れを維持しています。
一方直近の週足は寄せ線に終わり上下の抵抗を攻めきれずに週初の寄り付き水準に戻しています。今週は上下の抵抗を抜けきれない状態が続きましたが、7/1に93.40-50に位置するサポートポイントを下抜け始めており、下値リスクが点灯中です。93.50超えで越週すれば反発に転ずる可能性を残しますが、この場合でも94.50超えで越週するまでは下値リスクがより高い状態です。現状は調整下げの範囲内に留まっていますが、90円も割り込んで越週した場合は、下値余地がさらに拡がり易くなります。今週の週足ベースで見た上値抵抗は、93.40-50,94.90-00に、下値抵抗92.00-10,90.50-60にあります。31週、62週移動平均線は87.47と85.04に位置しており中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変わりありません。
6/30現在、31週、62週移動平均線は87.47と85.04にあり中期トレンドをサポート中。
オーダー/ポジション状況
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