トルコリラ円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが「中銀会合があり現状維持となることを嫌気して、7.40レベルをサポートに7.90レベルをレジスタンスとやや上値が重く下抜けする動き」を見ていました。実際のレンジは安値が7.69レベル、高値が8.16レベルと、下抜けではなく上抜けしトルコリラ高の一週間となりました。
先週のトルコリラは中銀会合までは前週のレンジの中で上値が重たい展開が続いていましたが、政策金利は予想通りの現状維持、為替市場も思った以上に静かでまったく反応なしでイベントを通過しました。しかしトルコの銀行当局が金曜に新たな規制を発表、トルコリラが対ドル、対円ともに急騰する動きとなっています。
この規制は一定額以上の外貨を保有する企業には融資を行わないとするもので、融資を受ける場合には外貨を売らなければなりません。一時的にはトルコリラ買い戻しの動きとなっていますが、長期的にどうなのかとなると最終的には規制が嫌気され、トルコリラ安は不可避という展開になると見られます。これまでもトルコの奇策と思える規制が実施されてきましたが、あまり効果が出ているとは思えず、今回も短期的にはトルコリラ買い戻しとなっても、一巡すると改めて売りが強まる流れになるとしか思えません。
テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
金曜に続いて週明けもトルコリラの買い戻しが続いていて、対ドルで16の大台目前、対円でも8.32まで上昇後にやや押している流れです。週初こそ強い地合いを見せそうですが、4月高値と6月安値の61.8%戻しが8.32と本日の高値と一致していることから、ここから上がっても8.40レベルがいいところではないかと見られます。サポートについては今週のところは6月上旬の高値圏7.95を参考にしてもよさそうです。
今週は新規制案の様子見をしながらも短期的には底堅い動きを考え、7.95レベルをサポートに、8.40レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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