NZ/円、短期トレンドは“弱気”。一段の下落リスクに注意。中期は強気。
今週はNZ独自の注目材料はありませんでしたが、ウクライナ情勢の長期化や中国のロックダウンによる新たなサプライチェーンの問題もあり、インフレ圧力がさらに高まるのではとの思惑に、世界経済先行きへの不安から為替市場はドル全面高の流れとなり、リスク回避の動きが強まっています。また、株式市場からの資金移動で米長期金利が低下したことから、ドル/円でのポジション調整の動きも出て、円の買い戻しの動きが強まっており、NZドルはこの動きに巻き込まれる形で、対ドル、対円で下落しています。
チャートを見ると、日足は、1/28に付けた75.24を基点として下値を切り上げる流れから直近の日足が若干下抜けた位置で終えており、短期トレンドに変化が生じています。また、4/20に付けた87.34を直近高値として上値も切り下げており、短期トレンドは“NZ弱気”に変化し始めています。週足が“ダマシ”の可能性を残していますが、80円を割り込んで終えた場合は、トレンドの変化が確定して一段のNZ下落に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は80.80-90,81.50-60に、下値抵抗は80.10-20,79.40-50,79.00-10にあります。21日移動平均線は84.22に位置しており、この下に入り込んで短期トレンドは弱い状態ですが、120日、200日線は、79.91と79.41にあり、下値抵抗として働く可能性があります。
一方直近の週足は小陰線で終え、小幅続落しています。今週は寄り付きから下値トライの動きが先行しており、強い下値抵抗ポイントであった82.50-60を下抜けています。また、1月に付けた75.24を基点とする週足サポートを値動きの中では若干下抜けており、下値リスクが点灯中です。この週足サポートは80.50-60にあり、80.60超えを維持して越週した場合は、反発に転ずる可能性を残します。逆に80.00以下で越週した場合は、短期トレンドの変化が確定的となり、78円方向への一段の下落リスクが生じます。但し77.70〜78.00ゾーンには中期的な下値抵抗が控えており、このレベルは簡単には下抜けないでしょう。週足ベースで見た上値抵抗は80.80-90,81.90-00,82.50-60に、下値抵抗は80.50-60,78.50-60,77.70-80にあります。31週、62週移動平均線は79.95と78.82にあり、中期トレンドをサポート中です。
5/12現在、31週、62週移動平均線は79.95と78.82にあり、中期トレンドをサポート中。
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