シカゴポジション(CME)333
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年05月03日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションは4通貨全て米ドル買いとなり、しかも揃って米ドルロングになりました。これでドル全面高の形になりました。但し、ユーロはまだ相場の方向を示す5万枚には届いていないので、明確な相場観は有していないようです。
まず豪ドルですが、ネットで900枚弱の豪ドルショート積み上げになりました。相場観の方向性を示す5万枚を越えていないので、いつでもスクエアに出来る枚数に留めています。総枚数では先週と変わらず12万枚越えを保持しているので、最大の15万枚に向けてポジションを傾ける過程にいると思います。NZドルが総枚数増やして、一気に6,600枚のショートを積み上げてきましたので、明日の締日に目安となる1万枚を越えるポジションに膨らませているのか注目したいと思います。オセアニア通貨が同じ方向になってきましたが、まだ両通貨共にポジションの傾きが少ないのでシカゴの相場観は確定できません。どちらかの通貨が目安となる枚数になるまで待ちます。
円は5,000枚強のショート積み増しで、目安となっている10〜11万枚で止まったままです。相場が大きく動いたにも関わらず、現状ではドル一段高を見ていないことになります。少なくとも先週の締日で12〜13万枚程度のショートになっていれば、次の目安15万枚に向けてドル一段高の相場観を持つ形と言えますが、現状では一度天井近しとの見方になっている可能性があり、次の押し目でドル買いが想定されます。従い、明日の締日で8万枚台にでもショート減ならば、その傾向となりそうです。ユーロはやはり損切りしてきました。ほぼスクエアですので、ロングにせよ、ショートにせよ5万枚になるまで相場観は出来ないと思います。シカゴの相場を参考にすると、ここからのユーロ突っ込み売りは避けた方が良いのかもしれません。
先週のシカゴは、ロング4,700枚減、ショート2,000枚増で、差し引き6,700枚のショート増になりました。ある程度目安となるネットポジション5,000枚を一気に越えてきました。それ以前の総枚数増が切っ掛けになっています。チャートを見ると、黒の0.6870抵抗線から下した0.6460のNZドル安トレンドの下限を切る0.6436の締日終値になりました。チャートを見る限り、NZドルは一段安狙いが継続しています。明日の締日でネット1万枚越えるポジションになっていればNZ先安観を強めていることになります。
さて実際の相場は、NZドル安継続で、先週までは0.6380サポートを守っていましたが、中国のロックダウン継続による先行き経済悪化懸念などで、0.6380のサポートを一気に破り、オセアニア通貨が売られています。この流れでは0.6310、0.6260、0.6200方向のトライになっています。この流れを食い止めるには最低でも0.6390〜0.6400を越えて終わることが必要になります。その場合でも0.6440、0.6470にある抵抗線をこなしていくことが求められています。
(1NZドル=0.6340米ドル、5月9日14:20)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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