トルコリラ円見通し ドル円の一段高を追い9月16日以降の高値を更新(24/10/10)

トルコリラ円の10月9月は概ね4.36円から4.31円の取引レンジ、10日早朝の終値は4.36円で前日終値の4.32円からは0.04円の円安リラ高だった。

トルコリラ円見通し ドル円の一段高を追い9月16日以降の高値を更新(24/10/10)

ドル円の一段高を追い9月16日以降の高値を更新

〇トルコ円、ドル円追いかけ本日早朝4.36へ高値伸ばす
〇ドル円と共に二段目の上昇に入り4.35超える、徐々に4.40を目指す勢いか
〇対ドル、10/9は概ね34.28から34.04の取引レンジ
〇本日のトルコ8月鉱工業生産等、米CPI、新規失業保険申請件数に注目
〇4.37超えからは4.38、4.39を順次試す上昇を想定
〇4.32割れからは4.30試しとする

【概況】

トルコリラ円の10月9月は概ね4.36円から4.31円の取引レンジ、10日早朝の終値は4.36円で前日終値の4.32円からは0.04円の円安リラ高だった。
9月27日の石破ショックによるドル円の急落でトルコリラ円は9月27日午後高値4.29円から30日午後安値4.14円へ急落したが、石破首相・植田日銀総裁会談後にドル円が急落幅を解消して一段高へ進み、4日夜の米9月雇用統計が予想以上に堅調だったことで7日朝へ続伸した流れを追いかけて7日午前に4.35円へ高値を伸ばした。
ドル円が重要イベント通過後の持ち高調整で8日夕刻へいったん下げたためにトルコリラ円も4.30円まで下げたが、ともに先高感から押し目買いされて持ち直し、米長期債利回りの上昇でドル円が9月16日以降の高値を更新したためにトルコリラ円も10日早朝に4.36円へ高値を伸ばした。

日銀による年内追加利上げ見通しが後退する中で米国の利下げが緩慢になるとの見方により、7月3日から9月16日にかけての過度な円高に対する修正が続いており、ドル円の上昇は9月16日から9月27日までを一段目とし、30日安値を起点として二段目に入っている。トルコリラ円も同様に二段目の上昇に入っており、4.35円を超えたことで徐々に4.40円を目指す勢いを示しつつある印象だ。
今夜は米9月CPIと新規失業保険申請件数の発表があるが、それらをきっかけにドル高が勢い付く場合はドル円と共にトルコリラ円も高値を切り上げてゆく可能性があると注目したい。

【ドル/トルコリラは10月4日の高安レンジ内で揉み合い】

ドル/トルコリラの10月9日は概ね34.28リラから34.04リラの取引レンジ、10日早朝の終値は34.21リラで前日終値の34.24リラからは0.03リラのドル安リラ高だった。
8月28日に34.41リラを付けて取引時間中の史上最安値としてからいったん上昇したものの、9月16日高値33.56リラから日々の高安レンジを徐々に切り下げるリラ安基調に入り、10月4日の米雇用統計をきっかけとしたドル全面高により安値で34.33リラを付けて8月28日以来の安値水準とし、終値34.25リラで終値ベースの史上最安値を更新した。
週明けの7日から9日にかけての3日間は4日の高安レンジ内に留まって揉み合いに入っている。トルコの重要指標発表等もなく手掛かりに欠ける中で為替市場全般はドル高優勢の流れが続き、9日もユーロ、豪ドル、ポンド、南アランド等が対ドルで下落していることに圧迫されているが、最安値更新へ進むには手がかり不足として様子見の動きに入っている印象だ。

9月後半までの米国利下げサイクル入りを見込んだドル安が一巡し、米国の利下げペースが緩むとして米長期債利回りが上昇してドルストレートでのドル高感が強まっているが、トルコリラもここ3日間は揉み合いで最安値近辺に付けた状況のままであり、今夕のトルコ8月鉱工業生産等が低調な場合はリラ売りへ傾斜しやすくなり、今夜の米CPIや新規失業保険申請件数をきっかけにドル高が加速する場合は最安値更新へ向かう可能性もあると注意する。

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

トルコリラ円の概ね3日から5日周期の底打ちサイクルでは、10月4日午後安値をサイクルボトムとした強気サイクル入りとして8日夜から10日夜にかけての間への上昇を想定してきたが、7日朝高値から8日夕安値へ反落してから一段高へ進んだため、8日夕安値を直近のサイクルボトムとした強気サイクル入りとする。サイクルトップ形成期は10日朝から14日午前にかけての間とし、4.32円を上回るうちは一段高余地ありとするが、4.32円割れからは弱気転換注意として8日夕安値4.30円試しとする。

60分足の一目均衡表では8日夕安値からの上昇で遅行スパンが好転し、先行スパンから一時転落したものの上抜き返しているため、遅行スパン好転中は高値試し優先とする。遅行スパン悪化からはいったん下げに入るとみて安値試し優先とするが、先行スパンからの転落を回避してその後に遅行スパンが好転するところからは上昇再開とする。ただし、先行スパンから転落する場合は下落がさらに長引く可能性があると注意する。

60分足の相対力指数は10日朝に70ポイントを超えてから60ポイント割れへ反落しているので、60ポイント台回復からは上昇再開と一段高を想定するが、50ポイント割れを弱気転換注意とし、45ポイント割れからは下落継続とみて30ポイント前後への低下を想定する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、4.32円を下値支持線、4.37円を上値抵抗線とする。
(2)4.32円を上回るうちは上昇余地ありとし、4.37円超えからは4.38円、4.39円を順次試す上昇を想定する。4.38円以上は反落注意とするが、4.32円を上回っての推移なら11日も高値試しへ向かいやすいとみる。
(3)4.32円割れからは4.30円試しとする。4.30円割れ回避で4.33円を超えるところからは上昇再開とするが、4.30円割れからは下落が長引くとみて4.29円、4.28円を順次試して行く流れと考える。

【当面の主な予定】

10月10日
 16:00 8月 鉱工業生産 前月比 (7月 0.4%)
 16:00 8月 鉱工業生産 前年同月比 (7月 -3.9%)
 16:00 8月 失業率 (7月 8.8%)
 20:30 週次 外貨準備高 10月4日時点
 20:30 週次 外貨準備高・グロス 10月4日時点 (9月27日時点 938.2億ドル)
 20:30 週次 外貨準備高・ネット 10月4日時点 (9月27日時点 541.2億ドル)
10月11日
 16:00 8月 経常収支 (7月 5.66億ドル)
 16:00 8月 小売売上高 前月比 (7月 0.8%)
 16:00 8月 小売売上高 前年同月比 (7月 5.4%)
 16:00 トルコ中銀月次ビジネスサーベイ(年末CPI、金利、為替レート予想集計)
10月15日
 17:00 9月 財政収支 (8月 -1296億リラ)
10月17日
 20:00 トルコ中銀金融政策委員会 政策金利 (現行 50.0%)

注:ポイント要約は編集部

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