トルコリラ円見通し トルコリラ円は9月16日以降の高値を更新(24/10/17)

トルコリラ円の10月16日は概ね4.39円から4.35円の取引レンジ、17日早朝終値は4.38円で前日終値の4.36円から0.02円の円安リラ高だった。

トルコリラ円見通し トルコリラ円は9月16日以降の高値を更新(24/10/17)

ドル円は149円台中心の持ち合いで確り、トルコリラ円は9月16日以降の高値を更新

〇トルコ円、10/17早朝にかけての円安により4.39をつけ、9/16以降の高値を若干更新
〇対ドル、10/16は概ね34.26から33.71の取引レンジ
〇ドル/トルコリラ、10/11安値からリラ買い戻しがやや優勢
〇本日はトルコ中銀金融政策委員会、政策金利50%で据え置き予想
〇4.39超えからは4.40、4.41を順次試す上昇を想定
〇4.36割れからは下落再開を疑い、4.34割れからは4.33、4.32を順次試す下落を想定

【概況】

トルコリラ円の10月16日は概ね4.39円から4.35円の取引レンジ、17日早朝終値は4.38円で前日終値の4.36円から0.02円の円安リラ高だった。
ドル円が9月16日安値139.57円を起点とした上昇を継続し、9月27日の石破ショック安を超えて二段目に上昇期に入って15日早朝に149.97円まで高値を伸ばしたため、トルコリラ円も9月16日安値4.11円を起点とした二段上げに入り15日早朝に4.38円へ高値を伸ばした。
ドル円は16日午前に一時149円を割り込んだものの米長期債利回り低下とユーロ、ポンド、豪ドル等の下落によるドル高優勢の流れで17日早朝に149.80円まで持ち直し、149円台中心の高値圏持ち合いとして150円の壁を突破できるか試す局面に入っている。

トルコリラ円は先週末までのドル高リラ安が一服していることもあり、15日夕刻安値4.34円から反騰入りして17日早朝にかけての円安により4.39円を付けて9月16日以降の高値を若干更新している。
昨夕は英国のインフレ鈍化でポンドが急落し、ユーロが17日夜のECB利下げ見通しで下落し、原油安により豪ドルも下落するなどドル高優勢の流れとなっているため、米長期債利回りが低下したもののドル円は149円台後半へ上昇するなど確りした。ドル円が150円の壁を超える場合はトルコリラ円も円安効果で4.40円台へ向かう可能性もあると注目したい。

【ドル/トルコリラは11日安値からリラ買い戻しがやや優勢】

ドル/トルコリラの10月16日は概ね34.26リラから33.71リラの取引レンジ、17日早朝の終値は34.16リラで前日終値の34.17リラから0.01リラのドル安リラ高だった。
9月16日高値33.56リラを起点としてリラ安基調に入り、10月11日に34.35リラを付けて8月28日の史上最安値34.41リラ以来の安値とし、終値34.26リラで終値ベースの最安値としたが、その後はリラ売り一服で緩やかにドル安リラ高の流れを続けている。
本日はトルコ中銀金融政策委員会があり政策金利は50%で据え置きとの予想で衆目が一致しているが、9月のCPI前月比が上ブレしたことで年内利下げ開始期待が後退してリラがやや強含んでいる印象もある。しかしベンダーによっては16日安値で34.54リラを付けて8月28日安値34.47リラを超えて取引時間中の史上最安値を更新したとするところもあり、リラ高へと風向きが変わったとまでは言えない状況だ。

【トルコ中銀、政策金利据え置き予想】

トルコ中銀は9月19日に政策金利の週間レポレートを50.0%として6会合連続で据え置いたが、これまで続けてきた金融引き締め姿勢の継続に関する文言を削除したため、年内の利下げ開始への期待が高まった。しかし9月のCPI前月比が予想を上回り8月から伸びを加速させたことにより、年内利下げ開始期待がやや後退している。
10月9日のロイター社調査では、利下げ開始は12月か来年1月との予想が優勢だったが、14日の同社調査では年内の利下げ無しとの見方が優勢で、2025年第1四半期に42.5%へ、第2四半期に35.0%へ、年末に30.0%へ引き下げられるとの予想が中心となっている。
14日に発表されたトルコ中銀の月次ビジネスサーベイでは、3か月後に46.26%、12か月後は31.64%へ低下してゆくと見込まれ、2024年末の為替レート予想は1ドル36.6347リラとされて前月の37.1599リラから若干リラ高へ修正されている。

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

トルコリラ円の概ね3日から5日周期の底打ちサイクルでは、10月10日夜安値をサイクルボトムとした強気サイクル入りとしていたが、15日夕に4.34円まで下げたため、16日午前時点では15日早朝高値を上抜く場合は新たな強気サイクル入りとするのを妥当とみて15日早朝高値を直近のサイクルトップとした。
17日早朝に15日早朝高値を上抜いたため、15日夕安値を直近のサイクルボトムとした強気サイクル入りとして18日早朝から22日早朝にかけての間への上昇を想定する。4.36円を上回るうちは上昇継続とみるが、4.36円割れからは弱気転換注意として15日夕安値4.34円試しとし、底割れからは弱気サイクル入りとして18日夕から22日夕にかけての間への下落を想定する。

60分足の一目均衡表では17日早朝への上昇で遅行スパンが好転して先行スパンも上抜き、その後も両スパン揃っての好転を維持しているので遅行スパン好転中は高値試し優先とする。先行スパンからの転落を回避する内は遅行スパンが一時的に悪化してもその後に好転するところから上昇再開とするが、先行スパンから転落する場合は下落継続とみて遅行スパン悪化中の安値試し優先へ切り替える。

60分足の相対力指数は15日夕に30ポイントまで低下してから反騰して17日未明に60ポイントを超え、その後も50ポイント以上を維持しているので70ポイント前後を目指す上昇余地ありとするが、50ポイント割れを弱気転換注意とし、45ポイント割れからは下落継続とみて30ポイント台前半への低下を想定する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、4.36円を下値支持線、4.39円を上値抵抗線とする。
(2)4.36円を上回るうちは上昇余地ありとし、4.39円超えからは4.40円、4.41円を順次試して行く上昇を想定する。4.40円到達ではいったん売られやすいと注意するが、4.37円を上回っての推移なら18日も高値試しへ向かいやすいとみる。
(3)4.36円割れからは下落再開疑い、4.34円割れからは4.33円、4.32円を順次試して行く下落を想定する。4.33円以下は反騰注意とするが、4.35円以下での推移が続く場合は18日も安値試しへ向かいやすいとみる。

【当面の主な予定】

10月17日
 20:00 トルコ中銀金融政策委員会 政策金利 (現行 50.0%、予想 50.0%)
 20:30 週次 外貨準備高・グロス 10月11日時点 (10月4日時点 927.6億ドル)
 20:30 週次 外貨準備高・ネット 10月11日時点 (10月4日時点 560.9億ドル)
10月21日
 23:00 9月 トルコ中央政府債務 (8月 8兆3390億リラ)
10月23日
 16:00 10月 消費者信頼感指数 (9月 78.2)



注:ポイント要約は編集部

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