東京市場のドルは142円台での小動き、今晩はECB理事会による政策金利発表に注目
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株の大幅上昇などを材料に142円台半ばでの小動き推移となった。
昨晩の海外時間では、米8月消費者物価指数(CPI)コアの予想外の加速を受け大幅利下観測が後退、金利上昇に伴うドル買いが優勢となった。その後、株安に連れ安全資産の国債買いで金利が低下し、米国政府機関閉鎖懸念も浮上したことでドル売りが強まる場面も見られた。ただ、株式相場の回復に連れてドルは下げ止まり、142円台半ばで取引を終えた。
東京時間では、7日続落していた日経平均がようやく反発するなど、株式市場にて主力株がそろって上昇したことなどから、ドルは142円台半ばでのしっかりとなった。午前中に、岡山県で開催された金融経済懇談会にて、田村直樹日銀審議委員が、経済・物価に対して中立的な名目金利の水準(中立金利)について「最低でも1%程度だろう」と説明したが、為替市場への影響は限定的。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:142円45銭
高値:142円96銭
安値:142円26銭
終値:142円84銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:156円90銭
高値:157円47銭
安値:156円62銭
終値:157円44銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 95円12銭
高値: 95円67銭
安値: 94円94銭
終値: 95円59銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:185円82銭
高値:186円53銭
安値:185円43銭
終値:186円46銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:36185円62銭
高値:36902円21銭
安値:36172円26銭
終値:36833円27銭(前日比+1213円50銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時15分、欧、ECB政策金利、前回:4.25%、市場予想:3.65%
21時30分、米、8月生産者物価指数(PPI、前月比)、前回:0.1%、市場予想:0.2%
21時30分、米、8月生産者物価指数(PPI、前月比、コア)、前回:0.0%、市場予想:0.2%
21時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回:183.8万件
21時45分、欧、ラガルドECB総裁が記者会見
23時25分、ス、ジョルダン・スイス中銀総裁がイベントに出席
FRBブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛)19日まで
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、ECB理事会による政策金利発表に関心が向かおう。米PPI発表も予定されているが、市場の目線は17−18日の連邦公開市場委員会(FOMC)に向かっていることから、PPI発表によるドルへの影響は限定的となりそうだ。
ECBは18日から政策金利の運営枠組みを見直す計画である。現状、ECBの政策金利には主要政策金利や中銀預金金利がある。主要政策金利は民間銀行が中銀から1週間のお金を借りる際の金利で、中銀預金金利は銀行が中銀にお金を預ける際の金利だ。それぞれ4.25%と3.75%に定めており、これまで金利差は0.5%存在したが、今回、主要政策金利を中銀預金金利に寄せて金利差を0.5%から0.15%に縮小する予定だ。そのため、ECBが本日の理事会で0.25%の利下げを決めた場合、枠組みの見直しを反映させると主要政策金利が3.65%、中銀預金金利は3.5%となる。ぱっと見では、4.25%→3.65%という大規模利下げのように見えるが、枠組みの変更であるので3.65%であればノーサプライズとなろう。
なお、東京時間に伝わった田村審議委員のコメントのなかで、日銀が経済・物価情勢の展望(展望リポート)で示した見通し期間の後半には「少なくとも1%程度まで短期金利を引き上げておくことが、物価上振れリスクを抑え、物価安定の目標を持続的・安定的に達成する上で必要だ」といった発言があった。
政策委員のなかでは金融政策の正常化に最も前向きで「タカ派」と位置付けられている田村審議委員が、直近の日銀審議委員や日銀総裁、副総裁よりも踏み込んだ発言を行ったように感じたが、為替市場は目立った動きは観測されなかった。
テクニカルでは、ドルは「二番底」を探る動きを強めている。11日は短い下影(下ヒゲ)を残したが、日足の一目均衡表のトレンドは弱いままだ。短期的には140円割れの攻防を迎えると想定する。
今晩の海外時間は、ユーロに関心が向かいそうだが、ラガルドECB総裁が「今後の利下げスケジュールはデータ次第」といった発言に留まった場合、ユーロ及びドルは小動きとなろう。上値メドは143円20銭、下値メドは142円20銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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