シカゴポジション(CME)334
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年05月10日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションはユーロを除き米ドル買いとなりました。オセアニア通貨は自国通貨売りの米ドル買いで、米ドル先高観を強めています。特にNZドルは目安の1万枚台に乗せています。次回(明日)積み増しすれば14,000〜15,000枚狙いとなり、NZドル先安観を強めていきます。逆にここで終わるようだと、暫くは次の1手探しになります。その意味でも豪ドルが最初の目安である5万枚台を越えてくれば、シカゴの相場観として先々のオセアニア通貨安になりそうです。但し、豪ドルでは総枚数減らしてのショート積み上げですので、両建てにして、ポジション調整してくる可能性もあります。既にここまで、かなりのオセアニア通貨安になっているので、ここから一段安を見ているのか来週のポジションを見たいと思います。
円は約1万枚のドルロング積み上げで、先週締日終値は130円45銭でした。その翌々日の先週木曜日に127円台半ばまでドルが売られましたので、明日の締日ポジションは重要になります。目安となる10〜11万枚から9万枚方向なのか、13万枚方向なのかを見たいと思います。後者なら押し目でドルロングを増やしているので、まだ131円は通過点と見ている可能性は残っています。逆に手仕舞いしていると、シカゴのドルロングキープの期間が長くなっているので、大きな調整後に次の1手になる可能性あります。
ユーロは小幅ながら、再度ユーロロングにしてきました。まだ枚数は少ないので、相場観は持っていませんが、少なくとも先週までの動きではユーロのパリティ(=1.00ドル)方向を見ていないことになります。再度買い下がり、損切りさせられるのか、あるいは久しぶりに反転するのか、判断には時間かかりそうです。
先週のシカゴは、ロング2,200枚減、ショート4,200枚増で、差し引き6,600枚のショート増になりました。最初の目安となるネットポジション8,000枚〜10,000枚を一気に越えてきました。このままシカゴが一段の先安を見ていれば、明日の締日でネット13,000枚越えが欲しいところです。チャートを見ると、NZドル安トレンドライン0.6430〜0.6920を先週段階で既に下抜けて一段安リスクが高いとしましたが、締日ベースで150ピップスのNZドル安になっています。まだ相場に勢いあるので、ここからシカゴがポジションを積み上げてくればかなりの下押しになりそうです。NZドル安を食い止めるには0.6430を越える終値が必要になります。チャートの〇印にあるように、ここ1年間のポジションでは最大ショートに近い水準にあります。
さて実際の相場は、先週にNZドル安は継続され、0.6380のサポートを破ったので0.6310、0.6260、0.6200方向のトライになっているとしましたが、この1週間の底値は0.6215までトライし、現在もその底値付近で推移しています。もし0.6200を切れてしまうと0.6170〜80、0.6130、0.6080〜90の順にあるサポート狙いになります。上値は0.6380に抵抗線があり、これを越えて終わらない限りは下値トライ先行になります。(1NZドル=0.6243米ドル、5月16日14:00)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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