トルコリラ円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですがトルコリラ円は「34.90レベルをサポートに、35.40レベルをレジスタンスとする」流れを予想しました。実際のレンジは安値が34.38レベル、高値が35.25レベルと、火曜日以降は下値方向に広がる値動きを続けました。
週半ば以降は編集人K氏のコラムにもあるように、中銀に対して言いがかりとしか取れないような大統領側からの攻撃も見られましたが、この影響は少なくどちらかと言うと、週初は米国の利上げ思惑後退でドル円での円買いに影響を受け、その後利上げ思惑が再び戻っても株式市場が弱かったことからリスクオフによる新興国通貨売りに繋がったというのがトルコリラ円の下げの要因であったと言えます。
犠牲祭で週前半休場
今週のトルコは全く材料がありません。というのも以前、イスラム教の重要な祝日に砂糖祭(シェケルバイラム)と犠牲祭(クルバンバイラム)の2つがあると書いたことがありますが、今週がまさにその犠牲祭にあたります。9月11〜14日がトルコの祝日となっていて、週前半は完全にお休みです。週後半に2日ほど営業日はあるものの、基本的にトルコ要因での材料は無いと考えて差し支えありません。
となると、ドルトルコリラとドル円のおけるドル要因が材料となり、米国株の下げが世界的に広がるのかどうか、そしてその動きが為替市場に影響するのかどうか、ということになってきます。少なくとも本日の日経平均は下げていますが、ダウ先物は夜間取引において続落しており状況によっては下のダウ先物日足チャートが示すブレグジット後の安値とその後の史上最高値の半値押しにあたる17596(金曜終値18025から更に429ドル)をターゲットにする可能性を考えておくべきと言えそうです。
米ダウ平均日足
まずは、今夜の現状唯一のハト派的立場を維持していたブレイナードFRB理事の発言に注目が集まります。ブレイナード理事も年内利上げについて否定しないということになると、米国株式市場は今後上記のターゲットを目指す可能性が出てきます。
その場合の為替市場は、ドル買いで反応したいものの株式市場を横目で見ると変えないという動きになってきそうです。少なくともそうしたリスクオフ懸念がある以上、トルコリラ円もまた上値が重たい週になると予想されます。トルコリラ円の4時間足チャートをご覧ください。
トルコリラ円四時間足
明らかに先々週の高値35.29からはピンクの平行線で示したような下降チャンネルを形成しようとしていることが伺えます。8月安値33.37と高値35.29の61.8%押しが34.10、また8月24日安値33.75と高値35.29の78.6%(61.8%の平方根)押しも34.08と同水準です。下値のターゲットは34.10と考えて良さそうです。
いっぽう上値の目途は、金曜高値34.72から上34.80レベルでは売りオーダーが出やすくなっています。上下それぞれ若干の幅を見て、今週のトルコリラ円は、34.00レベルをサポートに、34.90レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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