豪州第1四半期消費者物価指数の予想
(今回発表予想)4月26日9時現在
明朝、豪州の2022年1Q消費者物価指数が発表されます。前回4Qは前期比・前年比共に予想よりも上回りました。今回の1Q前期比はそれをベースにして+1.7%予想となっており、年率では遂に+4.6%もの上昇予想になっています。下図(1)を見ると、2014年以降の高値0.7%を既に3四半期越えており、今回予想通りなら丸1年も物価上昇が継続することになります。NZ中銀に次いで、利上げが視野に入ってきていると思います。
(1)消費者物価指数の四半期推移と3四半期移動平均
赤はゼロ
今回予想値は黒線より右側
青は2015年2Q(+0.7%)の高値を基準
下図(2)を見ると、2021年1Q以降のCPIとオレンジ色の政策金利との乖離が一段と大きくなっています。上図(1)と(2)の〇印の期間は同じです。(1)では2014年以降高値の+0.7%を大きく越えて推移していました。同じ時点で(2)の政策金利を見ると3〜4%で推移していました。当時(2012年〜14年)は欧州の債務危機やエボラ熱あるいは、ウクライナ危機などにより世界経済の先行き鈍化が懸念され、先行きのCPI下降、政策金利下げの予想になっていました。それでも2〜3%の政策金利を維持していましたので、現状の政策金利+0.1%はCPIと整合性が見いだせない状況と思われます。年率では予想通りの結果になると4四半期連続で3%を越えることになり、中銀のインフレ目標値を越えていることになります。
(2)CPI前年比(青)と政策金利推移(オレンジ)の比較
中銀インフレ目標値(赤)は赤い線(2〜3%)
下図は豪ドル米ドルの日足チャートです。先週央まではラインA(=0.7340)とそこから平行に上げたBとCで、豪ドル高トレンドを形成していましたが、先週金曜日にAを下抜けし、昨日も続落しています。当面はE(=0.7100)の横サポートが目先の目安となっています。上値はA以上に戻さないと、豪ドル高に回帰できません。その場合でも直近高値からのD(=0.7430)を越えることが求められます。尚、細かい抵抗線とサポートはシカゴポジション331を御参照願います。
(4月26日11:00、1豪ドル=0.7185米ドル)
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