123円後半などでドルは強保ち合いも(4/7夕)

7日の東京市場は小動き。123円台後半を中心とした50ポイント程度のレンジ取引に終始している。

123円後半などでドルは強保ち合いも(4/7夕)

123円後半などでドルは強保ち合いも

〇本日のドル円、123円台後半を中心とした50ポイント程度のレンジ取引
〇昨日発表のFOMCは強気な内容、金利差からさらにドルは売りにくくドル高基調は続く見込み
〇本日は米経済指標として、週間新規失業保険申請件数や2月消費者信用残高が発表予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは123.30-124.30
〇ドル安・円高方向は、本日東京安値でもある123円半ばが最初のサポート

<< 東京市場の動き >>

7日の東京市場は小動き。123円台後半を中心とした50ポイント程度のレンジ取引に終始している。

ドル/円は123.75円レベルで寄り付いたのち、しばらくドル強保ち合い。その過程のなかで124円に迫る局面も見られたが、途中で値を崩すと日中安値の123円半ばへと反落に転じている。ただ、大崩れするには至らず、その後はレンジを切り下げた123.50-80円でのレンジ取引に。16時現在では123.75-80円で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「ロシア情勢」と「新型コロナ」について。
前者は、引き続きロシアの「戦争犯罪」に関する話題がそこここで聞かれ、欧米諸国などによる対露制裁はさらに強まっているようだ。そうしたなか、イエレン米財務長官が「ロシアを国際金融から排除する方針」を鮮明にしたほか、7日の国連総会で「ロシアの資格を一時停止することの投票を行う」ことが明らかとなっていた。ただその反面、中国外務省の趙報道官は記者会見で、「米国は一方的な対露制裁を絶えずエスカレートさせ、どちらの側に立つのかと世界を脅迫している」などと引き続きロシア擁護のコメントを発していたという。

対して後者は、米国のレモンド商務長官のコロナ感染が判明したことに続き、ガーランド司法長官の罹患も明らかに。また日経新聞の報道によると、日本でも厚労省コロナ専門家会合において「一部からはすでに第7波が始まっている」との見方が取り沙汰されていたようだ。また、中国衛生当局の発表によると、6日の新規感染者は最多を更新する2万2995件に。根強い感染が、世界各国で続いていることが改めて示されていた。

<< 欧米市場の見通し >>

なかなか悩ましい相場付き。昨日ドル/円は一時124円台を示現し、ドル高再開かと目されたが結果として不発。以降、本日東京に掛けての動きをみると、123円台後半を中心とした新レンジを形成している感も否めない。123.50-124.00円の50銭レンジではさすがに狭そうだが、ともかくしばらくは123円台後半を中心としたレンジでドルは強保ち合いをたどる可能性もある。
昨日発表された3月15-16日開催の米FOMC議事要旨は、ほぼ予想通りの内容ながら、かなり強気な内容。たとえば、「0.5%の利上げが望ましいとの指摘が多かったが、ロシアのウクライナ侵攻を理由に見送った」ことが議事録要旨に示されていた。それもあり、市場では5月だけでなく「6月さらに7月も0.5%の利上げに踏み切る」といった見方が取り沙汰されるなど、金利差という観点ではますますドルを売りにくくなりつつある。ドル高基調そのものは、まだ当面続く見込みだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は3-4日ほど推移した122円台中心の中段保ち合いを上放れしたものの、大きく続伸することはなく、レンジを1円程度切り上げた123円台を中心とした上段保ち合いの様相を呈しつつある。予断を許さないが、年初来高値の125.10円は近くて遠い存在なのかもしれない。一方、123円割れあたりからビッドが厚くなり始めており、ドルの下値を強く支えそうだ。

材料的に見た場合、中長期的にはブチャにおけるロシアの戦争犯罪で国内論調にも変化が出てきたといわれる「中国情勢」。昨日はIEA加盟国による石油備蓄の放出で米WTIなどがなかなか大きく値を下げた「エネルギー・穀物相場」、「新型コロナ・オミクロン株蔓延問題」−−などに注目。
一方、本日は米経済指標として、週間ベースの新規失業保険申請件数や2月の消費者信用残高が発表されるほか、NY連銀総裁による講演など米地区連銀総裁による発言機会も数多く予定されている。そのほか、先で取り上げた「ロシアの資格を一時停止することの投票を行う」国連総会など、政治・国際情勢にも一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは123.30-124.30円。昨日高値124.05円レベルの攻防にまずは注目。抜ければ124.30円レベルがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値でもある123円半ばが最初のサポート。底堅いイメージだが、割り込むようだと123円割り込む動きも。

123円後半などでドルは強保ち合いも

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

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