ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、2018年8月以来高値8.41レベル
〇24日南ア中銀会合、0.25%利上げ実施のタカ派内容、対ドル対円ともランド大幅高に
〇特に対円でのランド高目立つ、今週も円相場一段安の動きか
〇31日発表予定2月PPI、予想超えればランド買い促す可能性も
〇今週のランド円、8.20レベルをサポートに8.55レベルをレジスタンスとみる
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「テクニカルにサポートは前週安値圏、レジスタンスは昨年高値を考え、7.75レベルをサポートに8.15レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.92レベル、高値が8.41レベルと、予想以上に強い値動きとなり、昨年高値をあっさりと上抜け2018年8月以来の高値をつけました。
先週のランドは、これまで同様にロシアからのレアメタルの代替産出国として資源国通貨買いの動きが先行していましたが、24日の南ア中銀会合で予想通り0.25%の利上げが実施されたことに加え、政策金利決定会合のメンバー5人のうち2人が0.5%利上げを支持した(前回は0.25%4人、現状維持1人)というタカ派な内容に反応し、ランドは対ドル、対円とも大幅高となり、そのまま高値圏で週末を迎えました。
特に先週は週を通してランド高となるいっぽうで最弱通貨の円が一貫して円安の動きを続けたことから特にランド円でのランド高が目立つこととなりました。今週も円相場は一段安の動きとなりそうですが、31日に発表される2月PPI(年率10.0%予想、前回10.1%)が予想よりも高い数字を示すようだと、ランド買いにつながる可能性があります。また中国からのPMIも31日に発表されますので、月末でもあり31日が要注意の一日となるでしょう。
テクニカルには3年半ぶりの高値となってきましたので、今回は月足チャートから見て行きます。
大きくは2020年安値を起点とした上昇トレンドにあり、上昇N波動を考えると61.8%エクスパンションが8.47と比較的近い水準にあり、およそ8.50はターゲットとなりやすい水準です。それよりも上では78.6%(61.8%の平方根)エクスパンションが8.90と9円の大台(黄色のラインマーカー)と重なり、9円の大台水準は過去にも節目となっていることから、長期的なターゲットとして9円という水準は妥当と言えそうです。
短期的にはいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
先ほどの8.47に赤の水平線を引いてみましたが、かなり近く通過点となってもおかしくは無さそうです。ただ、調整らしい調整も無く上がってきていることから8.50水準は一度上げ止まりしやすそうではあります。また下方向では利上げ前の8.20水準が下げ止まりやすいと言えます。
今週は先週利上げ前の水準となる8.20レベルをサポートにターゲットを若干上回る8.55レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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