シカゴポジション(CME)321
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年02月08日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
シカゴは上記4通貨では豪ドルを除き米ドル売りになりました。
まずは豪ドルですが、前週買い戻した分を売り直しています。目安となる8万〜10万枚のポジションで上下を繰り返す形になっています。そして未だシカゴ締日では0.71未満の終値がなく、この1週間では底値が0.7050でしたので、0.71を分岐点にして買い戻し・売り直しをしているようです。この流れを継続し、抵抗線かサポートの抜け待ちの様相です。NZドルは前々週でショートを積み増し、次のネットショート目安13,000〜14,000枚をトライするかの動きを見せましたが、前週はポジションを軽くしてきました。このまま1万枚台で次の1手待ちです。相場の方向性はまだオセアニア通貨の括りで対応します。従い、もし豪ドルのショートを減らす動きになると、NZドルも連れ高になる可能性あります。逆にNZドルが売りで引っ張れば豪ドル一段安狙いもあり得ます。シカゴ締日の豪ドル終値0.71を切れて、0.70をも完全に切れてくれればオセアニア通貨安狙い継続になりそうです。
ドル円は小幅枚数のドル売り戻しとなり、円ショートが減りました。昨年10月19日締日の週に円ショート10万枚に乗せ、その後4週に亘り10万枚のポジションを維持していましたが、4割以上手仕舞いしています。因みに19日締日終値が114円38銭、同26日が114円16銭、11月2日が113円96銭、同9日が112円88銭でしたので、この辺りのコストのロングを手仕舞いしている感じです。特に先週の締日以降に116円34銭のダブルトップを付けたので、明日締日のポジションは注目されます。市場は年内4回の利上げ想定で、金利差拡大は目に見えていますが、ここまでの動きは意外とドルの一段高を見ていないことになります。このまま5万枚絡みで推移し、仮にドルが113円〜114円方向の押し目があった時、再度10万枚越えの買い直しをするかとなります。ユーロは腰を引きながらもロングを積み増しています。これで4週連続になりました。この間1.11台までのユーロ急落を経験しており、最低でも5万枚を越えてくればユーロ高の相場観を見ていることになります。今後3〜4週間の推移が重要になります。この事態となった場合はドル全面安か円全面安かを見極めたいと思います。
シカゴはロング1,500枚減、ショート4,400枚増で、差し引き5,900枚のネット豪ドルショート増になりました。相場観としては豪ドル安継続で、それ以前は3週に亘りポジション調整していたので、押し目で買い、戻りで売った形です。またシカゴ締日で0.71未満の終値がないので、明日の締日で切ってくればシカゴは一安心になります。ただポジションは目安となる10万枚前後ですので、下値を売ってくることは無いと思います。逆にレンジと見て、これまでの様に、押し目の買い+戻りの売りを繰り返す可能性もあります。チャートを見ると、黒の大きな0.7060〜0.7600レンジの豪ドル安トレンドラインは守られ、かつ前々週よりはやや豪ドル高で終わっています。中間にある黒の抵抗線は0.7230ですので、引き続き0.7060〜0.7230レンジでの売り買いになりそうです。
実際の相場は、短期的な上値抵抗線0.7140をヒゲだけ上抜けて、戻り高トライの失敗になっています。その高値が今週は0.7240〜50で抵抗線になっています。新たな豪ドル安トレンドは0.6900〜0.7290レンジになっています。上値は0.7190、0.7240、0.7290の順にあります。下値は心理的なサポート0.70は何度か割れていますが、直ぐに戻されています。0.7050のサポートから0.7000、0.6960〜70、0.6900の順にサポートがあります。日足でも数日間0.70未満での終値にならないと、0.70未満での売りが出難い状況です。(1豪ドル=0.7122米ドル、2月14日14:45)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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