豪ドル/円、短期は“豪ドルやや強気”に変化。83円台に強い上値抵抗あり
今週はオーストラリア独自の注目材料がありませんでしたが、先週末の米雇用統計の好数値を受けて、利上げの加速やバランスシート縮小開始の前倒し観測が強まり、米長期金利も一時1.96%台に乗せる場面がありました。為替市場ではドル買いが優勢となりましたが、株式市場が落ち着きを取り戻し、反発に転じたこと、アトランタ連銀総裁がインフレ鈍化の見通しを示したことなどを受けて、リスクオフの動きが後退したことや、ECBの早期利上げ観測も浮上していることから、ドル買いも一服しています。一方、景況感格差や金融政策の違いに円は独歩安の展開となっており、豪ドルは対米ドル、対円で堅調に推移しています。本日(10日)は、米1月の消費者物価指数が発表されることから、FRBの利上げ観測が強まる中で特に注目されています。
チャートを見ると、日足は1/28に付けた80.37を直近安値として反発に転じています。2月8日の陽線が82.50超えに実体を戻して、短期トレンドは“やや強気”の流れに変化しましたが、昨年11/1に付けた86.06を戻り高値として上値を切り下げて来た流れからは上抜けておらず、また、83円台に半ばに強い上値抵抗が控えており、これにぶつかる可能性にも注意する必要があります。日足の上値抵抗は、83.00-10,83.30-40,83.60-70に、下値抵抗は82.50-60,82.20-30,81.60-70にあります。21日、120日、200日移動平均線は82.02,82.23,82.44に位置しており、これらを上抜けて短期トレンドは“豪ドルやや強気”に変化しています。
一方直近の週足は、陽線で切り返して上値余地を探る動きに繋げています。今週も週初から上値トライの動きが先行しており、陽線引けとなる可能性が高いと見られますが、昨年10月に付けた86.25を戻り高値として上値を切り下げて来た流れからは上抜けておらず、中期トレンドの変化が認められません。この週足の上値抵抗は83.50-60にあり、これをしっかり上抜けて越週するまでは下値リスクを残した状態です。また、81円割れで越週した場合は、短期トレンドが変化して再び下値リスクが高くなります。週足ベースで見た上値抵抗は83.50-60,84.00-10に、下値抵抗は82.00-10,81.00-10にあります。84円台で越週すれば、下値リスクが後退して一段の上昇に繋がり易くなります。31週、62週移動平均線は81.77と82.18に位置しており、短期トレンドをサポート中です。
豪ドル/円【週足】
2/9現在、31週、62週移動平均線は81.77と82.18にありこれらを上抜けて短期的トレンドをサポート中。
オーダー/ポジション状況
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