豪州株式・NZ株式及び為替の動き45(21/12/24)

ポジション調整の動き先行になれば、やや豪ドル高NZドル安が想定されます。

豪州株式・NZ株式及び為替の動き45(21/12/24)

豪州株式・NZ株式及び為替の動き 45

豪州ドル対NZドル相場

前回のレポート(9月29日付:1豪ドル=1.0424NZドル)以降、2週間後の10月12日に1.0617の豪ドル高値を付け、その後は反落し11月22日に底値1.0308を付けました。そしてシカゴはNZドルのロングをショートに切り返して以降、昨日23日に1.0629の高値を付け、ここ3ヶ月ではダブルトップの位置で推移しています。

高値・安値を付けた前後3〜4回分のシカゴネットポジションの枚数を見ると、豪ドルショートを減らし始め、NZドルロングを減らした10月12日に高値を付け、再度豪ドルショート増・NZドルロング増で11月22日に底値を付け、NZドルロングの投げで再度豪ドル買いNZドル売りになっています。この3ヶ月間のシカゴはオセアニア通貨としては真逆のポジションを保有していましたが、やっと足並みが揃いました。これからの3ヶ月は同じ方向でのポジション多寡で豪ドル対NZドルの行方が決まりそうです。シカゴポジションから見ると、現状でも豪ドルのショートポジションが大きいので、ポジション調整の動き先行になれば、やや豪ドル高NZドル安が想定されます。(執筆段階では12月21日のポジションは公表されていません)

豪州株式・NZ株式及び為替の動き 45

さて、前回9月のレポートで、
「(前略)…このチャートでは1.0340〜1.0920付近で3角保合いの収斂を形成しています。今回はザラ場で下限を切った訳ですが、9月28日(NY終値=1.0410)ではレンジ内に収まっています。明日のNY終値で守り切ると、豪ドル高NZドル安方向への余地が広がります。その場合には1.0450〜60、1.0540、1.0600〜10、1.0650の順にある抵抗線を試す流れに入れそうです。そして最後の抵抗線を上抜けない限り、上記レンジの上限1.0920をトライ出来る態勢には入れません。」
としましたが、添付チャートは月末の終値ベースですので、相場は1.0340サポートを守った後、先に1.0600〜10の抵抗線までトライし、その後は再度1.03まで下押しして反発しています。

この下押し(NZドル買い)は10月6日にNZ中銀による利上げ開始が材料になっています。次回(11月24日開催)のNZ中銀会合でも利上げ予想されていたので、逆に2回実施した時に材料出尽くしになった様です。しかしながら、両国中銀の金利見通しでは、先々はまだNZ>豪州になっています。従いまして、豪ドル高になればこれを手仕舞い材料とする可能性は残しています。

下図(1)の2011年からのチャート(月足終値ベース)では、依然として2013年以降の青い3角保合い(レンジは1.03〜1.11辺り)の収斂中となっています。また、実際の相場では、ローソク足の月足で、ヒゲを結んだ1.000〜1.1010(前回は1.000〜1.1050)の緩やかなディセンディングトライアングルを継続しています。下限を一段上げた横サポートであれば1.0250〜1.1010になります。当面は上下のヒゲを含めて1.0250〜1.1010のレンジを想定しておきます。オレンジ色の豪州株対NZ株は、前回に続き、豪州株>NZ株のトレンドを継続しています。再度、NZ高豪ドル安にならない為には、ドルがオレンジ以下に潜り込まないことが必須になります。

(1)為替(青)と相対株価指数比(オレンジ):(2)下段は2015年2月からの拡大図

(1)2011年以降

(1)2011年以降

(注:(1)と(2)チャートは直近までの数値を加えたものになっています。相場は全て月末終値で記載していますので、実際の相場での高値・安値のヒゲ部分はありません)

(2)2015年以降

(2)2015年以降

上図(2)は(1)の期間を短くしたものです。このチャートでは1.0350〜1.0910付近で3角保合いの収斂を形成しています。今回もザラ場で下限を切りましたが、月足では9月、11月共に1.0390以上の終値になっています。そして、このチャートではまだレンジ内の上値をトライできる位置にいます。

実際のローソク足から見ると、抵抗線としては1.0650〜60が比較的強く、ここを越えれば1.0910方向のトライが見えてきます。この間の抵抗線としては1.0710、1.0750、1.0820〜40の順にあり、最後が強くなっています。もし1.0650を越えることが出来ずに調整入りになると、サポートとしては1.0560〜70、1.0510、1,0450、1.0400、1.0370、1.0300〜10の順にあります。最後を月足で切ると、終値ベースでは下抜きますので、ディセンディングトライアングルの下値1.0250と1.0000が重要なサポートになります。

以上より相場は引き続き2013年から始まった3角保合い収斂継続と見ていますが、現在までも金利面ではNZドルが優勢で、この先もNZ中銀の利上げが豪州中銀よりも先行していくので、実際のNZ中銀金融政策のスケジュール前にはNZ中銀の利上げ期待に、豪ドルロング手仕舞いとかNZドル買い先行の流れに入る可能性は高いままです。
(12月24日10:35現在、1豪ドル=1.0605NZドル)(前回は9月29日掲載)

オーダー/ポジション状況

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