A＄シカゴポジション（2021年12月14日現在）

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

主要通貨ポジション（単位：枚）(2021年12月14日現在の数値)

先週のシカゴは、4通貨まちまちの動きになりました。全般的にはクリスマス休暇を控えて、ポジション調整の動きでしたが、NZドルはポジションをひっくり返してきました。
最初に、豪ドルはやや米ドルロングを減らしポジション調整の動きになりました。ほぼ相場観に沿ったポジションでしたので、クリスマス前の利確と思われます。まだ目安の5万枚以上をキープしているので、豪ドル先安観は維持しています。ポジションキープの期間もまだ十分余裕あるので、このままなら新年度のシカゴは豪ドル先安としての動きが先行する見込みです。
NZドルはポジションをひっくり返してきました。完全に損切りとなりました。これでオセアニア通貨の括りとして同一歩調になりました。

12月8日〜14日までのレンジが0.6735〜0.6824なので、持ち値は0.68絡みと見ておきます。オセアニア通貨先安観で動くと見ますが、まだネットポジションが1万枚を越えていないので、NZドルの相場観としてはニュートラルです。豪ドルがショートを減らしてくれば、NZドルはこのままスクエアで動く可能性もありますので、暫くはネットポジションが1万枚越えになるかを見ておきます。

ドル円は一段とポジション調整しています。ポジション保有期間が長くなっているので、ドルロングでネット5万枚を切ってくれば、一度ポジションを手仕舞いする可能性が高くなっています。次のドルの押し目か戻り高でのポジション残高を見たいと思います。またロングのコストもあまり良くないので、分岐点としては112円付近を割れてきた場合のシカゴの対応をみます。
ユーロドルは大きくユーロが下げていますが、まだポジョション膨らませる動きが全くなく、ほぼ17週近くもスクエアに近く、かつポジションが5万枚を切った時のユーロドルの締日終値が1.17付近でしたので、レンジとして500ピップスのユーロ安を見送ったことになります。ここからユーロショートを積み上げてくるとかなりの下値をみていることになります。

シカゴはロング4,100枚減、ショート7,000枚減で、差し引き2,900枚のネット豪ドルショート減になりました。相場は締日7週連続の豪ドル安となりましたが、シカゴはショートを縮小しています。チャートを見ると、黒の豪ドル安トレンドライン0.7220〜0.7630は既に下抜け続け、一段安のライン0.7090の下限（締日終値0.7102）で止まっています。現在のスポットもそのラインを守っており、完全に下抜けの確認をしてから一段安を見るかもしれません。明日の締日で0.7090付近が守られるかをみます。

実際の相場は、豪ドル安の中で0.7220までの上値余地があるとしましたが、先週16日に0.7225の高値を付けて急落しています。週足でも日足ベースでも0.7100にサポートがあるので、ここを割ると再度0.6990までの下値余地が広がります。もし切った場合は0.7080、0.7050、0.6990〜0.7000のサポートになります。また週足ベースの豪ドル安トレンドラインは0.6930〜0.7520で動いています。その意味で、戻り高トライの相場になるには0.7220〜30の抵抗線を抜けてからになりそうです。尚、そこまでの抵抗線としては0.7150、0.7180〜90、0.7220〜30の順に抵抗線あります。（1豪ドル＝0.7115米ドル、12月20日13：00）