豪ドル/円、短期はやや強気。80円割れで終えた場合は再び下値リスクが点灯。
12/7の豪金融政策決定会合では政策金利(キャッシュレート)を市場の予想通り0.1%に据え置き、「来年2月中旬まで週40億豪ドルの国債買い入れを継続する」「完全雇用への復帰と2〜3%のインフレを達成するために、忍耐強く非常に支援的な金融条件を維持」など従来と変わらない声明内容でしたが、新たな変異ウィルス、オミクロン株については、「経済回復を妨げるとは予想せず」と過度な警戒感を示すものではなく、また、22年上半期にはデルタ前の水準を回復すると予想しています。また、「次回2月の会合で債券買い入れプログラムについて考慮する予定」「豪ドルは下落しており、昨年の最低水準に近づいている」とのコメントもあり、為替市場では豪ドルの買い戻しの動きがやや強まりました。
今週央のFOMCも混乱なく通過し、16日に発表された11月の豪失業率も4.6%、新規雇用は+36.61万人(フルタイム:+12.83万人、パートタイム:+23.78万人)と市場予想の5.0%、+20万人を大きく上回りました。都市封鎖が解除されて経済活動が再開されたことによるもので、為替市場は過度な警戒感が薄れてリスクオンの動きがやや強まり、豪ドルは対米ドル、対円で続伸しています。
チャートを見ると、日足は12/3に付けた78.79を直近安値として下値を切り上げており、12/15の陽線が11/1に付けた86.06を戻り高値として上値を切り下げて来た流れから頭一つ上抜けた位置で終えており、上値余地がさらに拡がる可能性が点灯中です。16日の日足が82.40-50の上値抵抗にぶつかって押し戻されていますが、82.50超えで終えた場合は一段の上昇に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は82.10-20,82.40-50に、下値抵抗は81.20-30,80.60-70にあります。80円を割り込んで終えた場合は再び下値リスクが高くなります。21日移動平均線は81.42にあり若干上抜けていますが“ダマシ”の範囲内です、また、120日、200日線81.80と82.76に位置しており、中期トレンドは下値リスクを残した状態です。
一方直近の週足は、寄り付き安値の大陽線で切り返しています。今週はこの流れを受けて続伸していますが、82.50超えで越週した場合は形状が改善して、上値余地がさらに拡がり易くなります。週足ベースで見た上値抵抗は81.70-80,82.40-50に、下値抵抗は81.20-30,80.00-10にあります。全て下抜けて越週した場合は再び下値リスクが高くなります。31週移動平均線は82.20に位置しており、下値リスクを残した状態です。また62週線も81.32に位置しており、若干これを上抜けていますが“ダマシ”の範囲内です。
12/16現在、31週移動平均線は82.20、62週線は81.32にあり、これらがデッドクロスする可能性が生じており、下値リスクにも警戒する必要がある。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
南アランド円週報:『約1カ月ぶり安値を更新するなど上値の重い展開が継続中』(11/23朝)
南アランドの対円相場は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週前半にかけて、一時8.44円まで下落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
トルコリラ円週報:『トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定。一巡後の反発に期待』(11/23朝)
トルコリラの対円相場は、9/16に記録した史上最安値4.10円をボトムに切り返すと、11/15にかけて、約3カ月半ぶり高値4.56円(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2021.12.20
A$シカゴポジション(2021年12月14日現在)
シカゴはロング4,100枚減、ショート7,000枚減で、差し引き2,900枚のネット豪ドルショート減になりました。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。