NY原油のバックワーデーション(21/11/5)

期近が高く期先が安いというバックワーデーションとなることもあります。

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NY原油のバックワーデーション(21/11/5)

NY原油のバックワーデーション

今週の仮想通貨羅針盤の週報でビットコイン先物連動ETFの話と絡めてビットコイン先物がコンタンゴ(期近よりも期先の価格が高い状態)になっていることをチャートとともに確認しました。

通常の先物価格では原油などの商品先物を考えるとわかりやすいのですが、保管コストがかかることから期先が高いコンタンゴとなるのが通常の価格形成です。しかし、期近が高く期先が安いというバックワーデーションとなることもあります。これは価格の先安観ではなく一般的に期近のニーズが高すぎて期近の価格が上昇するパターンです。

現在のわかりやすい例としてNY原油があります。日本でもガソリン価格が9週連続で値上がりし7年ぶりの高値(レギュラーガソリン全国平均価格168.7円)ということがニュースで話題になっていますが、世界的なエネルギー価格の上昇で現物市場ではスポット価格が上昇していますし、先物市場でも今買えるものを買うという動きにつながっています。

商品先物は納会まで持っていれば現受けといって商品そのものを受け取ることが出来ますので、そうしたニーズもあると考えられます。昨年の供給過多でマイナス価格になった時期から考えると様変わりですね。

ビットコインと同じ形式でNY原油の日足チャートをご覧ください。

NY原油のバックワーデーション

青が期近(12月限)、オレンジが2番(1月限)、緑が3番(2月限)ですが、限月が先に行くほど価格が低いことが確認できます。ビットコイン先物とは順序が逆ですね。

先物市場ではこうした限月間の価格差の変化を利用した取引(カレンダースプレッド)も活発に行われています。FXや仮想通貨(暗号資産)の現物だけを取引しているとピンと来ないかもしれませんが、覚えておくとどこかで役に立つでしょう。

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