米10月失業率関連指標の予想
本日は注目の米雇用統計関連数値が発表されます。前回9月は下表の@失業率が大幅改善、ANFPは大幅悪化、B時給は予想越えとなりました。発表時Aはサプライズになりましたが、@とBの大幅改善でドルが持ち直しています。@に関し、9月FOMCでの先行き予想は、2021年4.8%(6月時4.5%)と下方修正されています。今回予想はそれを下回る改善になります。因みに2022年には3.8%(同3.8%)まで改善する見込みとなっているので、それに向かっての改善と見れば予想の範囲内になります。またBの平均時給は非常に良い数値となっています。
今回予想
(11月5日8時30分現在)
さて、下図は2020年5月以降の新規雇用者増減の3ヶ月移動平均線になっています。図のスタートは2020年7月からになります。(1)はNFPの10月予想中間値(45万人)、(2)は予想レンジ上限(70万人)(3)は予想レンジ下限(25万人)を入れたものです。過去のパターンでは公務員も含むNFPがADPよりも雇用増の傾向を辿ることが多いですが、8月・9月とNFPがサプライズの悪さになってから、両者が交差する形となっています。特に(3)のレンジ下限の場合はADP>NFPの差が大きく、これほど乖離したケースは見当たりません。万一、今回(3)以下になっても11月以降は上振れの可能性を残すと思います。
(1)今回の10月NFP予想値45万人
今回の10月NFP予想値45万人
(2)今回の10月NFP予想値レンジ上限(70万人)
今回の10月NFP予想値レンジ上限(70万人)
(3)今回の10月NFP予想値レンジ下限(25万人)
(3)今回の10月NFP予想値レンジ下限(25万人)
下記のコロナ発生後の雇用回復を見ると、今年第2四半期までのペースとは明らかに違っており、その改善度合いはかなり落ちています。従いまして、ここ数ヶ月のNFP増加数を見ると、コロナ前を越えるにはまだ1年近く掛かりそうです。当初は2021年内にも雇用は改善との見方もありましたが、かなり先送りとなっています。
コロナ発生後のNFPとADP社の雇用推移
下図はユーロドルの週足チャートです。ラインA(1.2220)を下抜け、ユーロ安になってから、B(=1.2160)の抵抗線とそこから平行に下したC(=1.1520)でユーロ安トレンドになっています。このレンジ間のD(=1.1690)に抵抗線があり、いよいよCとDで収斂してきました。
今日の雇用統計で下抜けするのか、あるいはDまでの戻すのか数値次第になります。下値は2020年3月中旬の高値E(=1.1495)にも軽いサポートあるので、今日のNY終値が1.1490未満ならBとCのトレンドライン下抜けになります。
(2021年11月5日11:00、1ユーロ=1.1552ドル)
オーダー/ポジション状況
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