トルコリラ円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが「ゾロ目11.11レベルをサポートに、前週安値11.75レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは安値が11.53レベル、高値が12.07レベルと、予想に比べてかなり強い地合いの一週間となりました。
先週のトルコリラは前週末にエルドアン大統領が10か国の大使を国外追放する決定を下したことで、週明けのトルコリラはギャップダウンして始まりましたが、その日のうちに国外追放が無くなったことから急速に買い戻しが入る結果となりました。しかし、火曜にそれまでの史上最安値近辺に戻したところで上値が重くなり、まだまだ戻ったところでは売りが構えていることを感じさせた一週間でした。
今週は次回のトルコ中銀の動向を占うCPIの発表が3日にあります。中銀が参考にするコアCPIは前回は16.98%でしたが、今回は1%程度上昇すると見られていて、仮にそうであるとすると既に16.0%にまで下げられた政策金利とは2%の乖離が起き、実質マイナスということになります。さすがにこうした数字が出てくると次回の利上げは見送りと考えざるを得ませんが、高いCPIが出るというだけでインフレ悪化懸念によるトルコリラ売りが出るという流れとなりそうです。
テクニカルには、いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
赤の水平線が以前の最安値で先週の戻り高値がほぼ同水準で抑えられていることがわかり、今後も同水準がレジスタンスとなりやすいと考えられます。下値は先週の安値近辺を考え、今週は11.60レベルをサポートに、12.10レベルをレジスタンスとする週を見ておくこととします。
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