NZ/円、上値余地を探る動き。中期は“強気”だが下値リスクを残した状態。
10/6、NZ準備銀行は市場の予想通り、政策金利(オフィシャル・キャッシュレート)を0.25%引き上げ、0.5%に変更しました。声明文では「今後さらなる刺激策の縮小が見込まれる」「CPIは鈍化する前に短期的には4%を上回る見通し」「インフレ率、中期的には2%に向かう見込み」「コロナ制限が緩和されれば景気の回復ペースが速まる」などで、特筆すべき内容の変化は認められませんでした。為替市場は材料出尽くし感が台頭して対米ドル、対円で反落しましたが、米債務上限枠の引き上げ交渉が暫定的な合意を見たことが好感されて、リスク回避の動きが後退、ドル高、円安の動きが強まる中で、NZドルは対ドル、対円でジリ高の展開となっています。
チャートを見ると、日足は9/22に付けた76.34を直近安値として反転、上昇に転じましたが、9/3に付けた78.65を直近高値として上値を切り下げる流れからは上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態です。現状は76円台の下値抵抗を守ってじり高の展開となっていますが、76.50以下で終えた場合は下値リスクが点灯、76円割れで終えた場合は“弱気”の流れに変化して下落余地がさらに拡がり易くなります。この場合は8月に付けた74.57で底打ちしたかどうかを再確認する動きが強まり易くなります。日足の上値抵抗は77.70-80,78.10-20,に、下値抵抗は77.00-10,76.60-70,76.30-40にあります。21日、120日、200日移動平均線は77.45、77.69,77.20で収束しており、一方向に動き易い状態にあることを示しています。78.50超えか76.50割れで終えた方向に動き易い状態です。
一方直近の週足は小陰線で終えています。下値を切り上げる流れを守っていますが、上昇エネルギーの強いものではなく、上値を切り下げていることから、下値リスクへの警戒も解けない状態です。今週の週足ベースで見た上値抵抗は、78.10-20に、下値抵抗は76.50-60,76.00-10にあります。31週週移動平均線は77.67にありこれをしっかり上抜けきれていませんが、62週線は75.11に位置しており、中期トレンドをサポート中です。78.50超えで終えれば5月に付けた80.18を基点として上値を切り下げて来た流れに変化が生じ、上値余地がさらに拡がり易くなりますが、この場合でも80円台はまだ壁となりそうです。また、上値トライに失敗して76.50以下で越週した場合は下値リスクが点灯します。さらに、76円割れで越週した場合は74円方向への一段の下値リスクが生じます。
10/7現在、31週移動平均線は77.67にあり短期は下値リスクがやや高いが、62週線は75.11にあり中期トレンドは“NZやや強気”の流れを維持している。
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