トルコリラ円レポート月曜版
〇先週のトルコリラ円、中銀の利下げ実施で安値12.37レベル、高値12.70レベルに
〇10/4発表のコアCPIが前回並みか低ければもう1%の利下げが行われる可能性も
〇緩和スタンスへと転換したことで、しばらくはトルコリラ安が継続しやすい地合い
〇下のターゲットは6月安値の12.28、現在はこの水準を視野に入れる展開
〇今週もトルコリラ安を継続しやすい、上値は12.60レベルをレジスタンスとする
先週はトルコ中銀の金融政策会合がありましたが、市場の予想に反して利下げが実施されましたので、今週もトルコリラ円をメインに扱うこととしました。
まず、先週の振り返りですが、「下のターゲットと重なる12.45レベルをサポートに先々週の安値圏12.85レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは、安値が12.37レベル、高値が12.70レベルとなり、予想よりも下振れした一週間となりました。
先週のトルコリラ円は、各国の金融政策決定会合が続く中で23日の英中銀MPCと同タイミングで行われ、市場の予想に反して19%から18%へと1%の利下げが行われました。これは先週書いた通りですが、9月8日の中銀総裁の発言で「CPI(直近19.25%)ではなくCPIコア(直近16.76%)が重要である」との考えを反映したものと言えるでしょう。
声明では金融政策スタンスの見直しという発言でしたが、これは9月8日の発言に直結していると見ることが妥当です。そうであるならば17%へと次回会合で更なる利下げが行われる可能性も高まってきました。ただ、今回の金融政策スタンスは中銀が独立しての判断なのか、あるいはインフレ率を下げるという発言を行ったエルドアン大統領の意向を汲んだものなのかとなると、たぶんに後者の可能性が高いと考えざるを得ないでしょう。
次回の会合は10月21日、そして次回のコアCPIの発表は10月4日、来週の月曜となっていますが、このCPIが前回(16.76%)並みかあるいは前回よりも低ければ、もう1%の利下げが行われる可能性は高そうです。これまでの引き締めスタンスから一気に緩和スタンスへと転換したことで、しばらくはトルコリラ安が継続しやすい地合いとなりそうです。
今週も日足チャートから見ていきます。
中銀会合後に7月安値12.55を割り込んで12.37まで下げた後にやや戻していますが、ここより下のターゲットとしては6月安値の12.28があり、現在はこの水準を視野に入れる展開となってきました。
いつもの4時間足チャート上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)もご覧ください。
青の水平線のうち上が7月安値、下が6月安値です。そして3週間前からの下降チャンネルもまだその中での動きを継続していて、今週は2つの水平線と下降チャンネルがちょうど重なるタイミングになっていることがわかります。
今週もトルコリラ安を継続しやすいと見て、6月安値12.28レベルをサポートに、上値は下降チャンネルのレジスタンスラインを参考に12.60レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
※ポイント要約は編集部
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