ランド円レポート月曜版
〇先週のランド、安値が7.38レベル、高値が7.53レベルでの取引、値幅狭く静かな一週間
〇財務相交代により、先行き不透明感から積極的に取引しにくい地合い続く
〇週前半は米金利上昇によるドル買いから7.40レベルへ下げ、後半は米金利低下するも安値圏での引け
〇テクニカルには7.17レベルが中期的な下げのターゲット、上値は7.53レベルとみる
〇今週は7.20レベルをサポートに、7.52レベルをレジスタンスとする流れ
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「前週の安値に近い7.40レベルをサポートに、レジスタンスラインが位置する7.60レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.38レベル、高値が7.53レベルとなり、レンジ的にはほぼ予想通りでしたが、思った以上に値幅が狭く静かな一週間となりました。
先週のランドは、特に材料が無い中でムボウェニ前財務相からゴドングワナ新財務相に変わったことが未知数と捉える向きが多く、積極的には取引しにくい地合いが続いていました。そうした中で、週前半は米金利上昇によるドル買いの動きがドルランドにも見られたことでランド円は前週安値を1銭下回る7.40レベルへと水準を下げたものの、週後半は米金利低下で買い戻しも見られたものの、金曜のドル円における円高の影響で結局は安値圏での引けとなりました。
米金利の動きと新興国通貨の関係は、米金利上昇時は高金利通貨でもある新興国通貨にとっては悪材料となりドル上昇の勢いが強くなります。米金利低下時はその逆で、木曜まではそうした動きになっていましたが、週末の円高の動きは主なクロス円に対して全て円高となったことでランド円も戻し切らずに下げたという動きです。
今週は南アの材料的には18日発表の7月CPI程度ですが、前回が4.9%に対して予想が4.7%となっていて、想定内の上下であれば南ア中銀の利上げ思惑が戻ることも無く、利上げ思惑の後退はランドの上値を抑える要因となり続けるでしょう。また新型コロナの感染者数は一時期に比べると減少してはいるものの、感染者減少ペースが鈍っていて高止まりしていることも懸念材料ではあるものの、特に市場関係者がそれでランドを売るという動きにはなっていないようです。
今週も基本的に上値が重たい展開となりやすく、7月安値の7.32をトライするかどうか、テクニカルな側面がもっとも気になるところです。今週は日足チャートからご覧ください。
日足チャートを見ると現在は6月高値からの下降チャンネルの中での推移となっていて、コロナショック後の安値と今年の高値との38.2%押しとなる7.17レベルが中期的な下げのターゲットになっていると考えられます。
これらのラインを引いた状態でいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。
上述したターゲットにはまだ距離はあるものの、7月安値7.32レベルまでは9銭しか離れていませんし、ここを下抜けると下げが加速しやすいことから注意が必要です。上値については先週の高値圏を考えておけばよいでしょう。
今週は7.20レベルをサポートに7.52レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
南アランド円週報:『約1カ月ぶり安値を更新するなど上値の重い展開が継続中』(11/23朝)
南アランドの対円相場は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週前半にかけて、一時8.44円まで下落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
トルコリラ円週報:『トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定。一巡後の反発に期待』(11/23朝)
トルコリラの対円相場は、9/16に記録した史上最安値4.10円をボトムに切り返すと、11/15にかけて、約3カ月半ぶり高値4.56円(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2021.08.21
南アランド週報:『約5ヶ月ぶり安値圏へ急落。心理的節目7.00円が射程圏内』(8/21朝)
南アランド円相場は、週後半にかけて値を崩し、約5ヶ月ぶり安値となる7.12円まで急落しました。
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2021.08.14
南アランド週報:『約2週間ぶり安値圏へ続落。来週は南アCPIに注目』(8/14朝)
南アランド円相場は、8/4に記録した直近高値7.67円をトップに反落に転じると、今週末にかけて、一時7.41円(約2週間ぶり安値圏)まで下落しました。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。