FOMC利上げ示唆なしでドル、株売り
近い将来米利上げを示唆する内容無く、ドルの頭重い
FOMC明けの本日の東京市場では未明に公表されたFOMCの声明文に、近い将来の利上げを示唆する内容が一切含まれていなかったことからドル売りとなった流れを受け、ドルが弱含みで推移しました。
午前中は105円挟みでの取引が続きましたが、午後に入って次第に上値が重くなり104円台後半にややレンジを下げています。
一方日本株は、円高傾向と日銀政策決定会合を控え小動きの中やはり上値の重い展開で日経平均は184円安の16,476円で終了しています。
FOMCメンバーの景況判断に安定感なし
FOMCの声明文は慎重ながらも前回より労働市場や英国の離脱問題に関し楽観的な内容となっており全般的には景気後退リスクが小さくなっていることを印象付ける内容でしたが、市場の期待に沿うほどの内容でなかったことからややネガティブな反応となりました。
しかしそれよりも、5月頃にFOMCのメンバーが利上げ間近の発言を繰り返していたことや、5月の雇用統計悪化で前回の判断が大きく変化し、今回また労働市場に強気な見方に戻したことなどから、FRBがやや場当たり的状況判断をしている印象が強いことのほうが気になります。いくらデータ重視とはいえ、最近の景気判断の迷走ぶりではFRB議長や各連銀総裁の講演等の内容もただ聞き流すしかないとすら思えてきます。
明日は日銀会合、チャートも雲に突入か?
ドル円はチャート的に一目均衡表の雲の下限に沿った動きとなっています。明日はその雲が上限も下限も下降。下限は104.08上限は105.46と本日のレンジがほぼすっぽり埋まる水準です。明日は日銀政策決定会合の結果が公表され相場が大きく動く可能性が高い中で、雲との位置関係がどう変化するかも注目されます。
序盤の欧州株価指数先物は全般的に軟調に推移。
今晩は18:00に欧州の消費者信頼感指数。
21:30に米国の新規失業保険申請件数の発表があります。
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