ランド円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが「やや下押しをした後に再び上昇トレンドに回帰する流れを考え、7.40レベルをサポートに、7.60レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは安値が7.43レベル、高値が7.66レベルと、予想レンジよりも若干ランド高の水準での取引となりました。
先週のランドは米金利が低下し新興国通貨買いに動きやすかったこと、また中銀から「中期的にCPIが上昇すると徐々に高い金利につながる」という発言が出たことから週後半に向けてじり高の推移を辿りました。しかし、その後に南ア中銀総裁が「景気支援のため緩和的な金融政策姿勢を維持する余地がある限りそうする公算が大きい」と発言したことから、週末に向けてはやや押して引けました。
まずコロナ危機が去るまでは緩和的に動き、落ち着いたらインフレリスクを抑えるため利上げも考慮しなくてはならないという時系列的な見方とすれば、どちらも矛盾しません。つまり現状では後から出た緩和的に動く段階から抜けていないという認識でよいでしょう。ただ、南アランド自体は対ドル対円とも2020年1月以来のランド高となっていて、引き続き底堅い流れが続きやすい地合いにあります。
いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
チャート上端に示したピンクの太い水平線は7.81レベルで2019年7月と12月に抜けられずに、コロナショックの急落につながりました。現状ではまだ距離がありますが、2020年高値の7.74レベルよりも7.81レベルをターゲットとしやすい地合いです。
ただ、短期的にはピンクの細線で示した上昇ウェッジの中での動きを今週も続けると見てよさそうですから、7.47レベルをサポートに7.72レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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