A$シカゴポジション(2021年3月2日現在）

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、＋数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位（１枚当たり）：豪ドル/米ドル＝100,000豪ドル、NZドル/米ドル＝100,000NZドル

前週のシカゴはオセアニア通貨ではドル売り、円・ユーロではドル買いになりました。シカゴ締日以降は4通貨共に一段とドル買いが強まっています。シカゴにとってはオセアニア通貨がアゲインストしました。また、ユーロはまだ10万枚以上のロングをキープしているので、過去のパターンではユーロの押し目を拾ってきそうです。

シカゴはやっと豪ドルロングを作り始めています。相場は前回締日以降の25日に豪ドル高値を付けているので、買い下がりの展開になったようです。まだネットで1万枚を越えていないので、中期豪ドル高への相場観を持ったとは言えないと思います。少なくとも半年以上も相場に振らされているので、これで豪ドル高の終わりの始まりとなる可能性もあります。もしシカゴが明日の締日で1万枚近くに積み上げたら、その後はどこまで買い下がれるのかを注目します。前週の内訳は5,400枚のロング増、2,300枚のショート減で、差し引き7,700枚のロング増で、ネット6,000枚ロングになりました。総枚数は3,100枚増ですので、まだ相場観ができたとは言えない様です。チャートを見ると、赤い豪ドル高トレンドラインは0.7750〜0.8350になっており、現在のスポットは既に割れています（0.7691付近）。明日の締日までに戻せるのかを注目します。3月2日締日が0.7818でしたので、1週間で120ピップス程度、豪ドルが売られました。

さて、実際の相場は、先週0.7710のサポートを週初守り、0.7840まで豪ドルが買われましたが、金曜日にこのサポートを下抜けました。現在は0.7730で抵抗線になっています。この上まで戻さないと豪ドルは下値トライ先行になります。先週金曜日の底値が0.7623ですので、ここが最初のサポートになります。これ以下は0.7560〜70、0.7510〜20、0.7460の順にあります。昨年3月底値から1年間で2,500ピップスも上げているので、仮に38.2％戻しなら0.7050になります。豪ドル高トレンドが続くにしても、一段上げには買いのエネルギー不足の感じがします。その上値が0.7730を回帰できれば、0.7790〜0.78、先週高値の0.7840が視野に入ります。シカゴは下値リスクが高くなり始める中、買い下がるのかひっくり返すか注目します。（1豪ドル＝0.7691米ドル、3月8日13：45）