豪州ドル対NZドル相場
前回のレポート(11月19日付:1豪ドル=1.0559NZドル)以降は、12月7日に1.0411の底値を付け、その後は豪ドル買いに1月18日に1.0847まで反発し、2月3日に1.0538の安値、2月23日に1.0831まで反発。3月1日に1.0661まで下落後、現在は1.0756NZドル付近で推移しています。
ここで、過去9回分(上記の12月の安値時付近と1月高値時付近)のシカゴネットポジションの枚数を見ると、対米ドルでは以下になっています。
となり、豪ドルポジションの浮沈が大きいので、概ねロングかショートかで相関しています。この間のNZドルはコンスタントにロングを積み上げています。
さて、前回11月のレポートで、
「(前略)…2013年以降は大きな緩い3角保合いを形成しており、依然として上下共に抜けていません。まだ暫くこの傾向が続くとみています。従い(2)の拡大チャートを見ますと、そのレンジは現在1.0310〜1.0960で推移しています。大枠はこのレンジを維持するものと見ています。
レンジ下限までは、この手前の1.0420にサポートがあり、ここをブレークしたら1.0310方向をトライすると思われます。現在の相場はまだNZドル高傾向を維持していますので、どこまでサポートをトライできるかになっています。最初が1.0520、そして1.0480〜90、1.0420の順にあります。上値は1.0620〜30に比較的強い抵抗線があり、越えてくれれば豪ドル安トレンド内で戻り高を試す流れに入れそうです。1.0660〜70、1.0710〜20、1.0750の順に抵抗線がります。そして最後を越えれば上記の大枠レンジの上値をトライする流れに入れそうです」
としましたが、下値はほぼ1.0420サポート(12月7日安値1.0411)で止まり、そこから反転して1.0750の抵抗線を越えて1.0847の高値を付けています。そして1月中旬以降は収斂を継続しています。
さて、下図(1)の2011年からのチャートでは、2013年以降の青い3角保合いで収斂を継続しています。現在のレンジは1.03〜1.11辺りになっています。ここでは添付していませんが、ローソク足のヒゲを結ぶと1.000〜1.1100の緩やかなディセンディングトライアングルを形成し、1.00でダブルボトムを付けています。2国間の経済規模を勘案すると、仮に豪ドルNZドルでパリティ(1.00)を割っても長続きしないと思います。従いまして、大枠では1.03〜1.11レンジを想定し、下限切れで1.00の3回目トライ、上限を抜くとほぼ10年振りとなる豪ドルの上抜けになります。
下図(2)の2015年以降のチャートでは外枠が1.0320〜1.0950で3角保合いを形成しています。この中で1.0430にも比較的強いサポートあり、狭いレンジなら1.0430(あるいは1.0320)〜1.0970になります。
このレンジ内の抵抗線は1.0790〜1.08、1.0830、1.0860〜70、1.0910の順にあります。
サポートは1.0700〜10、1.0660〜70、1.0610〜20、1.0560、1.0530、1.0470、1.0430の順にあります。
今回の注目点は2012年高値から引いたオレンジの2国間株価指数比で、初めて豪州株が対NZ株の指数比で豪州株安トレンドの抵抗線を上抜けたことです。まだ少し抜けかけただけですので、完全とは言えないですが、資金の流れがNZ⇒豪州へのきっかけになるかもしれません。(2)では完全に月をまたいで抜けています。
2011年以降の為替はほぼ一本調子でNZドル高豪州ドル安で推移しましたので、中長期トレンドが変わるかもしれません。まずは(2)の1.0950、そして(1)の1.1100を越えていくとことが必要になります。
為替(青)と相対株価指数比(オレンジ)
注:(1)と(2)チャートは直近までに数値を加えたものになっています。相場は全て月末終値で記載していますので、実際の相場での高値・安値のヒゲ部分はありません
(1)2011年以降
(3月11日15:30現在、1豪ドル=1.0756NZドル)
(2)2015年2月からの拡大図
(前回は11月19日掲載)
オーダー/ポジション状況
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