豪ドル/円、短期は調整局面入り。中期トレンドは“豪ドル強気”を維持。
3月2日、オーストラリア中銀は政策金利(キャッシュレート)を市場の予想通り0.1%に据え置くことを決定しました。声明分の内容にも大きな変化はなく、「利上げは早くても2024年、雇用市場が引き締まった状態に戻ることが重要」としています。翌3日に発表された10-12月期GDPは+3.1%と市場予想の+2.5%を上回りました。また4日に発表された2月の貿易収支も101億4200万豪ドルの黒字となり、前月の+71億豪ドルから黒字幅が拡大しています。輸出が前月比で+6%に対して、輸入が2%減となり黒字幅は過去最大となりました。中国向けへの鉄鉱石の輸出が伸びたことが主要因となっています。豪ドルはこれらの好指標発表を受けて、対米ドル、対円で上値トライの動きが強まりましたが、アメリカの長期金利の上昇を受けて反落しています。
チャートを見ると、日足は10/29に付けた73.14を基点として下値を切り上げる流れには大きな変化は認められませんが、2/25に付けた84.95の直近高値を付けた後、反落に転じており、現在は調整下げ局面にあります。84円台に実体を戻せば下値リスクがやや後退しますが、84.40-50の抵抗を上抜けて終えるまでは上値余地も拡がり難く、調整下げ一巡と認められません。一方下値も、82.00-10に強い下値抵抗が控えており、これを下抜けて終えない限り、下値余地も拡がり難い状態です。日足の上値抵抗は83.60-70,84.10-20,84.40-50に、下値抵抗は83.00-10,82.60-70,82.10-20にあります。21日、120日、200日移動平均線は82.26,78.05,77.00に位置しており、短・中期トレンドは豪ドル/強気の流れを変えていません。
一方直近の週足は、上ヒゲが長く安値圏で引ける陰線引けとなり、上値トライに失敗した形で越週しています。下値を切り上げる流れには変化が認められず、今週は週初の寄り付きから反発余地を探る動きが先行しましたが、米金利の上昇を受けて押し戻される展開となっています。84.50-60の抵抗を上抜けて終えるまでは調整下げが一巡したと認められず、足元では下値リスクがより高い状態です。週足ベースで煮た強い抵抗は、84.50-60,85.60-70に、下値抵抗は83.10-20,82.00-10にあります。82円割れで越週した場合は一段の下落リスクが生じます。31週、62週移動平均線は77.86と74.80に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れを変えていません。
3/5現在、31週、62週移動平均線は77.86と74.80にあり中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにある。
オーダー/ポジション状況
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